インストールが終了した所で,実際の文書作成を通じて,LaTeX2e における作業の概要を見てみよう。
2.1.1 タイプセット
まずは,適当なフォルダを作成して,そこにテスト用のファイルを作成してみよう。ここでは,「C:¥work」というフォルダを作成し,そこに「test.tex」というファイルをメモ帳で作成します。
「test.tex」には,以下の内容を入力します。
\documentclass{jarticle}
\begin{document}
ただいまテスト中。
\LaTeX
\end{document}
記号「\」は,Windowsでは記号「¥」,また逆に記号「¥」はUnixやMacでは,記号「\」になります。こうして完成した「test.tex」というファイルがLaTex2eのテキストベースのファイルになります。
次に,これを「LaTex2e」のプログラム「platex」によって変換(コンパイル)します。その手順は,以下のとおりです。
- コマンドプロンプトを起動します。
- カレントディレクトリを「C:¥work」に変更します。
cd c:¥work
- コマンドラインから以下のコマンドを入力します。
C:¥work>platex test.tex
- コンパイルが開始され,エラーがなければ,最後に以下のようなメッセージが表示されます。
Output written on test.dvi (.........)
Transcript written on test.log
- test.tex
- test.aux
- test.dvi
- test.log
このように拡張子「tex」のファイルを「dvi」のファイルに変換する作業を「タイプセット」と呼びます。
次に,この「dvi形式」のファイルを「pdf形式」に変換します。その手順は以下のとおりです。
- コマンドラインから以下のコマンドを入力します。
C:¥work>dvipdfmx test.dvi
- 変換が開始されます。
- コマンドラインから以下のコマンドを入力します。
C:¥work>start test.pdf
- PDF形式のファイルが表示されます。
一般的には,「TeXworks」のような統合環境を使って文書作成を行うことが多く,これらのソフトウェアでは,texファイルからpdfファイルの作成までを「タイプセット」と呼びます。
以上のことをまとめると,文書作成の流れは以下のようになります。
texファイルの作成
↓
タイプセット
↓
PDFファイルの作成
今回は,LaTeX2eでの文書作成の流れについて説明しましたが,次回は,少しtexファイルの中身について説明したいと思います。
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