2010年9月30日木曜日

DD3種-1.1.3 並列回路

1.1 直流回路
1.1.3 並列回路


各抵抗を R1、R2、R3、端子 a-b 間の電圧を V 、各抵抗の電圧を V1、V2、V3、端子 a-b 間の電流を I、各抵抗を流れる電流を I1、I2、I3 とする。

このとき、端子 a-b 間の合成抵抗は、各抵抗の逆数の和の逆数となる。合成抵抗を R とすると、次式で表現される。


また、並列回路の場合、端子 a-b 間の電圧と各抵抗の電圧はすべて等しくなる。


そのため、各電流と抵抗には以下の関係が成り立つ。


2010年9月29日水曜日

LaTeX2e入門教室-2.4.3 本文の作成

2.4 簡単な文書作成の実例
2.4.3 本文の作成


次に本文を document 環境に記述していきます。まずは,最初の段落を入力します。入力するときの注意としては,段落の途中で改行せずに入力することです。エディタの種類によっては,入力しにくくなるかもしれませんが,TeXworks では,長い1行を折り返して表示するので,問題なく入力できると思います。

次に2番目の段落を入力しますが,このとき,段落の区切りとして空行を入力します。

なお,段落の先頭は,自動的にインデント(字下げ)されるので,1文字の空白を入力する必要はありません。同様に3番目の段落も空行を入力した後,段落を入力します。ここまでのところのソースを以下のとおりです(このソースでは,本来1行で入力する部分を画面の都合上折り返して掲載しています)。
¥documentclass{jarticle}
¥title{鼻}
¥author{芥川龍之介}
¥date{}
¥begin{document}
¥maketitle
禅智内供(ぜんちないぐ)の鼻と云えば、池(いけ)の尾(お)で
知らない者はない。長さは五六寸あって上唇(うわくちびる)の上
から顋(あご)の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。
云わば細長い腸詰(ちょうづ)めのような物が、ぶらりと顔のまん
中からぶら下っているのである。

五十歳を越えた内供は、沙弥(しゃみ)の昔から、内道場供奉(な
いどうじょうぐぶ)の職に陞(のぼ)った今日(こんにち)まで、
内心では始終この鼻を苦に病んで来た。勿論(もちろん)表面では、
今でもさほど気にならないような顔をしてすましている。これは専
念に当来(とうらい)の浄土(じょうど)を渇仰(かつぎょう)す
べき僧侶(そうりょ)の身で、鼻の心配をするのが悪いと思ったか
らばかりではない。それよりむしろ、自分で鼻を気にしていると云
う事を、人に知られるのが嫌だったからである。内供は日常の談話
の中に、鼻と云う語が出て来るのを何よりも惧(おそ)れていた。

内供が鼻を持てあました理由は二つある。---一つは実際的に、鼻
の長いのが不便だったからである。第一飯を食う時にも独りでは食
えない。独りで食えば、鼻の先が鋺(かなまり)の中の飯へとどい
てしまう。そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食
う間中、広さ一寸長さ二尺ばかりの板で、鼻を持上げていて貰う事
にした。しかしこうして飯を食うと云う事は、持上げている弟子に
とっても、持上げられている内供にとっても、決して容易な事では
ない。一度この弟子の代りをした中童子(ちゅうどうじ)が、嚏
(くさめ)をした拍子に手がふるえて、鼻を粥(かゆ)の中へ落し
た話は、当時京都まで喧伝(けんでん)された。---けれどもこれ
は内供にとって、決して鼻を苦に病んだ重(おも)な理由ではない。
内供は実にこの鼻によって傷つけられる自尊心のために苦しんだの
である。

¥end{document}
3番目の段落の中で「---」という部分が2カ所ありますが,これは記号の「ダッシュ」に変換されます。このとき「-」が1つの場合は,そのまま記号「-」となり,2つの場合「--」と3つの場合「---」は,それぞれ長さの異なるダッシュに変換されます。

2010年9月28日火曜日

ホームページを作ろう-1.7 補助情報を付加しよう

エンコーディングの謎

1.7 補助情報を付加しよう」の部分の補足です。
meta要素によるエンコーディングは、必ず指定するようにしましょう。
ここでは、その指定の謎をいくつかの例を交えて説明します。

まずは、「1.5 DTDを意識しよう」のサンプルについて考えてみましょう。なお、ここでは、Firefox を使用して例示していますが、他のブラウザでも同様のことができるので試してみてください。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
このファイルをエンコーディング「UTF-8」で保存してブラウザで表示した場合、ブラウザの文字エンコーディングの設定が「自動判別(日本語)」になっていれば、XML宣言のエンコーディングを解釈して、正常に表示されます。
しかし、XML宣言のエンコーディングを「UTF-8」のままとして、ファイルの保存形式は「Shift_JIS」で保存した場合は、「文字化け」が発生して、正常に表示できません。
つまり、保存したファイルのエンコーディングとXML宣言のエンコーディングは必ず一致させるようにします。

次に、XML宣言を省略した場合について考えてみましょう。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
これも「自動判別(日本語)」が有効になっていれば、正常に表示されますが、「自動判別」が解除されている場合は、ブラウザのデフォルトエンコーディングが使用されます。つまり、ファイルのエンコーディングとブラウザのエンコーディングが一致する場合は、表示され、
そうでなければ表示されないことになります。次の表示例は、ファイルのエンコーディングは、「Shift_JIS」、ブラウザのデフォルトエンコーディングが「UTF-8」の場合です。

次にmeta要素を使用してエンコーディングを指定する例について考えてみます。ファイルを「UTF-8」で保存した場合は、以下のようにmeta要素を指定します。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>

<meta content="text/html; charset=UTF-8"
http-equiv="Content-Type" />

<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
なお、XML宣言とmeta要素のエンコーディングが一致しない場合、多くのブラウザはmeta要素のエンコーディングを優先して解釈するようですが、これは文法としては誤りです。XML宣言を記述する場合は,XML宣言とmeta要素のエンコーディングを必ず一致させてください。

また、XML宣言を省略した場合は、必ずエンコーディング指定を「UTF-8」にする必要があります。例えば、XML宣言を省略して、ファイルを「Shift_JIS」で保存し、meta要素も「Shift_JIS」を指定した場合について考えてみます。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<meta content="text/html; charset=Shift_JIS"
http-equiv="Content-Type" />

<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
このときブラウザは、以下のように誤りがないかの如く表示します。

しかし、このファイルをW3Cの文法チェッカーでチェックすると、以下のように表示されます。

一見すると正常なようですが、実はmeta要素が強制的に書き換えられています。

特に注意してほしいのは、XML宣言にしろ、meta要素にしろ、どちらの指定方法であってもファイルの保存形式を変更することはできない、ということです。あくまでもXML宣言やmeta要素のエンコーディングは、ファイルの保存形式を明示することが役割ということになります。

以上のことから、今後、作成するファイルの一般形式は、「XML宣言なし」、ファイルを保存するときのエンコーディングは「UTF-8」で記述するものとします。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<meta content="text/html; charset=UTF-8"
http-equiv="Content-Type" />

<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>

2010年9月25日土曜日

DD3種-1.1 直流回路-1.1.2 直列回路

1.1.2 直列回路

各端子間の電圧を V、V1、V2、V3、電流を I、I1、I2、I3、抵抗を R1、R2、R3 とする。

このとき、端子 a-b 間の合成抵抗は、各抵抗の総和で表され、合成抵抗を R とすると、次式で表現される。

合成抵抗 R = R1 + R2 + R3

また、直列回路の場合、各抵抗を流れる電流はすべて等しくなる。

I = I1 = I2 = I3

そのため、各電圧と抵抗には以下の関係が成り立つ。

V = V1 + V2 + V3 ,   V1 : V2 : V3 = R1 : R2 : R3  (分圧)

LaTeX2e 入門教室-2.4.2 LaTeX2e 文書の枠組みの作成

2.4.2 LaTeX2e 文書の枠組みの作成

最初に,LaTeX2e 文書の枠組みとして,タイトル,著者名,document環境を作成します。ここでは,文書クラスとして「jarticle」を使用するものとします。
\documentclass{jarticle}
\title{鼻}
\author{芥川龍之介}
\begin{document}
\maketitle

\end{document}
以上のテキストをファイル名「hana.tex」として保存し,PDFを作成すると以下のように表示されます。
このとき作成年月日を表示したくなければ,何も引数を指定しない date コマンドを記述します。
\documentclass{jarticle}
\title{鼻}
\author{芥川龍之介}
\date{}
\begin{document}
\maketitle

\end{document}

2010年9月23日木曜日

pectin のインストール

pectin のインストール

前回,Java のインストールについて説明しました。今回は,XHTML テキストエディタ「pectin」のインストール手順について説明します。
  1. http://sourceforge.jp/projects/pectin/ にアクセスし,「ダウンロード」ボタンをクリックします。
  2. ダウンロードファイル「pectin_0.2_004.zip」をクリックします。
  3. IEの場合,画面上部にセキュリティブロックが表示されることがあります。
  4. もし,セキュリティブロックが表示された場合は,セキュリティブロック上で右クリックし,ポップアップメニューから「ファイルのダウンロード」を選択します。
  5. 「ファイルのダウンロード」ダイアログが表示されるので,「保存」ボタンをクリックします。
  6. 「名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので,保存先フォルダを選択して,「保存」ボタンをクリックします。
  7. ダウンロードが終了したら,保存されたファイル「pectin_0.2_004.zip」を解凍します。
  8. 解凍先フォルダを適当な場所に移動し,その後,解凍先フォルダ内の「pectin.jar」を右クリックします。
  9. プロパティダイアログが表示されるので,「プログラム」が「Java」になっているかどうか確認します。もし,「Java」以外の名前になっていたならば,「変更」ボタンをクリックしてプログラムを変更してください。最後に「Ok」ボタンをクリックします。
  10. 解凍先フォルダ内の「pectin.jar」を起動します。起動すると,以下のような画面が表示されるので,何もしないで,「pectin」を終了します。
  11. 解凍先フォルダ内に新しく「pectin.properties」というファイルが生成されます。
以上で,「pectin」のインストールが終了します。

Java のインストール編

Java のインストール編

これから先,XHTML を作成して行く上でテキストエディタは,欠くことのできないソフトウェアです。このテキストエディタには,いろいろな種類のものが,それこそ星の数程存在します。メモ帳もその中の一つです。

しかし,メモ帳では,作業効率が悪いので,ここでは,XHTML テキストエディタの中で,拙作の「pectin」というソフトウェアを使用します。このソフトウェアは,Java言語で作成したもので,その動作には,Javaと呼ばれる環境が必要になります。ここでは,そのJavaのインストール方法について説明します。

インストールの確認

最近のシステムでは,最初からJavaがインストールされているものも多くあります。まずは,自分のシステムにJavaがインストールされているかどうか確認する手順を説明します(以下は,Windows を例に説明しています)。
  1. http://www.java.com/ja/download/ にアクセスし,「無料 Java のダウンロード」ボタンをクリックします。
  2. 画面が,「Windows 版 Java をダウンロード」の画面に切り替わります。ここで,「インストール方法」の部分をクリックします。
  3. 「インストール方法」の画面に切り替わります。ここで,2番目の項目の「インストールのテスト」の部分をクリックします。
  4. 「インストールのテスト」の説明部分が表示されます。ここでは,下線部分の「テストアプレット」の部分をクリックします。
  5. 「Java仮想マシン(JVM)のテスト」画面が表示され,Javaがインストールされていれば,「Javaは動作しています」というメッセージが表示されます。もし,この部分が表示されなければ,以降の説明に従って Java をインストールしてください。
以上で,Javaの「インストールの確認」は終了です。

Java のインストール
  1. 画面が,「Windows 版 Java をダウンロード」の画面まで戻り,「無料Javaのダウンロード」ボタンをクリックします。
  2. もし,セキュリティ警告が表示されたならば,「実行」ボタンをクリックします。
  3. さらに,セキュリティ警告が表示されたならば,「実行する」ボタンをクリックします。
  4. しばらくすると以下のような画面が表示されるので,「インストール」ボタンをクリックします。
  5. インストールが開始されます。
  6. インストールが正常に終了すると,以下のような画面が表示されるので,「閉じる」ボタンをクリックします。
以上で,Java のインストールは,終了です。正常にインストールできたかどうか前項の「インストールの確認」を行ってください。

2010年9月22日水曜日

DD3種-1.1.1 オームの法則

ネットワーク接続技術者 工事担任者試験 DD 第3種

第 I 部 電気通信技術の 基 礎

第 1 章 電気回路

1.1 直流回路
1.1.1 オームの法則

電気回路に流れる電流は、回路に加えた電圧に比例し、抵抗に反比例する。 電流を I アンペア [A]、電圧を V ボルト [V]、抵抗を R オーム [Ω] とすると、それらの関係 は、次式で表される。

2010年9月21日火曜日

LaTeX2e入門教室-2.4 簡単な文書作成の実例-2.4.1 作成に使う例文

2.4 簡単な文書作成の実例

2.4.1 作成に使う例文

ここでは,以下の例文を使った簡単な文書作成を通じて,LaTeX2e の文書作成に関するいくつかのルールを学習したいと思います。
出典:「青空文庫」より



芥川龍之介

禅智内供(ぜんちないぐ)の鼻と云えば、池(いけ)の尾(お)で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇(うわくちびる)の上から顋(あご)の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰(ちょうづ)めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。

五十歳を越えた内供は、沙弥(しゃみ)の昔から、内道場供奉(ないどうじょうぐぶ)の職に陞(のぼ)った今日(こんにち)まで、内心では始終この鼻を苦に病んで来た。勿論(もちろん)表面では、今でもさほど気にならないような顔をしてすましている。これは専念に当来(とうらい)の浄土(じょうど)を渇仰(かつぎょう)すべき僧侶(そうりょ)の身で、鼻の心配をするのが悪いと思ったからばかりではない。それよりむしろ、自分で鼻を気にしていると云う事を、人に知られるのが嫌だったからである。内供は日常の談話の中に、鼻と云う語が出て来るのを何よりも惧(おそ)れていた。

内供が鼻を持てあました理由は二つある。--一つは実際的に、鼻の長いのが不便だったからである。第一飯を食う時にも独りでは食えない。独りで食えば、鼻の先が鋺(かなまり)の中の飯へとどいてしまう。そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食う間中、広さ一寸長さ二尺ばかりの板で、鼻を持上げていて貰う事にした。しかしこうして飯を食うと云う事は、持上げている弟子にとっても、持上げられている内供にとっても、決して容易な事ではない。一度この弟子の代りをした中童子(ちゅうどうじ)が、嚏(くさめ)をした拍子に手がふるえて、鼻を粥(かゆ)の中へ落した話は、当時京都まで喧伝(けんでん)された。--けれどもこれは内供にとって、決して鼻を苦に病んだ重(おも)な理由ではない。内供は実にこの鼻によって傷つけられる自尊心のために苦しんだのである。

次回からは,この例文を使って説明を進めていきます。

ホームページを作ろう-まとめ(1)

まとめ(1)

ここでは,「1.6 XHTMLの文法チェックをしよう」までのソースに関する部分を少しまとめてみます。
  1. 第1行目は XML 宣言で始まる。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    XML宣言の行は,省略可能です。ただし,省略した場合のエンコーディングは,「UTF-8(あるいは UTF-16)」でなければならない。
  2. 第2行目は DOCTYPE 宣言によって XHTML(あるいは HTML)のバージョンを指定する。

    <!DOCTYPE html
       PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
              "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
    DOCTYPE宣言の行は,必ず記述します。本学習内容では,常に「XHTML 1.0 Strict」を前提とします。
  3. XHTML 1.0 のルート要素は,html要素を記述する。

    <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">

    </html>
    xmlns属性とxml:lang属性は必ず記述するようにする。lang属性は前方互換を考慮する場合に記述する。
  4. html要素の内包要素は,head要素body要素を,この順序で記述する。

    <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
    head要素
    body要素
    </html>
  5. head要素の内包要素には,title要素を必ず記述する。

    <head>
    <title>とにかく作ろう</title>
    </head>
  6. body要素の内包要素に記述したp要素は「段落」を意味する。

    <body>
    <p>初めてのWebページ
    </body>
  7. html,head,title,body,p の各タグは,開始タグと終了タグを必ず記述する。
作成した最初の「XHTML 1.0 Strict」に適合したソース。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE html
   PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
          "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ
</body>
</html>

2010年9月20日月曜日

LaTeX2e入門教室-2.3 LaTeX2e文書の書き方-2.3.4 コマンド記述上の注意点

2.3.4 コマンド記述上の注意点

修正したtest.texでは,本文中(document環境内)に「maketitleコマンド」と「LaTeXコマンド」の2つを使用しています。

LaTeXコマンドは,LaTeX2e のロゴを表示するコマンドで,その書式は,次のとおりです。また,LaTeXコマンド以外にTeXコマンドやLaTeXeコマンドもあります。
\TeX   表示されるロゴ→
\LaTeX   表示されるロゴ→
\LaTeXe   表示されるロゴ→
これまでいくつかのコマンドを説明してきましたが,すべてのコマンドは,記号「\」で始まり,その後ろに「コマンド名」が続きます。また,コマンドの種類によっては,さらにその後ろに引数が付属するものもあります。

これらのコマンドを記述する場合,注意しなければならないのは,「LaTeXコマンド」のような引数指定のないコマンドを記述する場合です。例えば,次の例を見てください。
\TeXです。
これはエラーになります。つまり,記号「\」に続くコマンド名が「TeXです。」となるためです。このエラーを回避するためには,コマンド名の後ろに半角の空白を記述するか,引数なしを意味する「{}」を明示的に記述するか,コマンド全体を「{}」で囲んで記述するか,コマンド記述後に改行するようにします。
\TeXです。   半角空白(△)で区切る
\TeX{}です。   {}を記述する
{\TeX}です。   {}でコマンド全体を囲む
\TeX
です。
   改行で区切る
次回は,簡単な例文を使ってもう少し詳しくLaTeX2eでの文書作成について学習します。

2010年9月19日日曜日

ホームページを作ろう-1.6 XHTMLの文法チェックをしよう

1.6 XHTMLの文法チェックをしよう

PDF版あるいはWeb版(http://poem.kagebo-shi.com/html/c06.html)の「1.6 XHTMLの文法チェックをしよう」の部分に関する説明です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE html
   PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
          "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ
</body>
</html>
上のソースは,「1.5 DTD を意識しよう」に出てきたソースと1カ所だけ異なります。それは,「<p>初めてのWebページ」の部分の終了タグ「</p>」がないことです。

終了タグ「</p>」がないことは,XHTMLの文法上誤りです。つまり,エラーです。

ところが,これをブラウザで表示すると何も問題なく「1.5 DTD を意識しよう」のサンプルと同じように表示されます。

実は,「このこと」が問題なのです。

ここのところは,よくよく注意してください。
ブラウザというソフトウェアは,XHTMLあるいはHTMLを解析し,表示することが目的のソフトウェアですから,多少の誤りや不具合,あるいはさらに深刻な誤りであっても,できる限り「表示しよう」とします。

その結果,ブラウザが「警告」を出したりはしません。つまり,ブラウザの表示結果「見た目」だけでは,「正しいXHTML」であるかどうかの判断ができないのです。

「表示できるんだからいいじゃないか」と思われるかもしれませんが,それではDTDの意味がありません。また,他の人やソフトウェアなどからの利用(再利用)も困難になってしまいます。
現在の考え方は,正しい文法できちんと表示できることが求められています。

そこで出番となるの文法チェクを行ってくれるサイトの存在なのです。実際には,複数のサイトが存在しますが,「1.6 XHTMLの文法チェックをしよう」では,「W3C」のサイトにあるツールを紹介しています。なお,現在は,PDF版やWeb版の画面とは異なる画面になっていますが,これはツール自体が改良され続けているためのです。ただし,基本的な使用方法は同じですので,テキストを参考にしてチェックに挑戦してみてください。
W3C Markup Validation Service
URL : http://validator.w3.org/

2010年9月18日土曜日

LaTeX2e 入門教室-2.3 LaTeX2e文書の書き方-2.3.3 プリアンブル

2.3.3 プリアンブル

documentclassコマンドと\begin{document}の間の部分を「プリアンブル」と呼びます。プリアンブルでは,文書クラスで定義されている機能の変更や調整をしたり,ユーザー独自のコマンド定義したりする場合に,この部分にコマンドを記述します。なお,最初に作成したtest.texでは,何も記述していませんが,特に必要がなければ何も記述しないこともできます。

ここで新しいコマンド「\maketitle」を利用して文書にタイトルを付けてみましょう。最初に作成したtest.texを次のように修正します。
\documentclass{jarticle}
\title{文書のタイトル}
\author{著者名}
\date{2010年9月9日}
\begin{document}
\maketitle
ただいまテスト中。

\LaTeX
\end{document}
修正後,test.texをタイプセットすると以下のようなPDFが表示されます。

このようにmaketitleコマンドは,文書のタイトル,著者名,年月日を文書に付加します。このときtitleコマンドに文書タイトル,authorコマンドに著者名,dateコマンドに年月日を,それぞれプリアンブルに記述します(実際には,maketitleコマンドより前であれば,どこに記述しても良い。一般的には,プリアンブルに記述することが多い)。

なお、maketitleコマンドは,必ずdocument環境の中に記述しなければなりません。

2010年9月17日金曜日

ホームページを作ろう-1.5 DTDを意識しよう

ホームページを作ろう-1.5 DTDを意識しよう

PDF版あるいはWeb版(http://poem.kagebo-shi.com/html/c05.html)の「1.5 DTDを意識しよう」の部分に関する説明です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">

<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
次の部分は,XML宣言と呼ばれる部分で,XHTMLを始めとするXML文書の先頭に記述します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
すべて半角文字で入力し,versionは「1.0」,encodingには,文字エンコーディング方式を記述します。なお,このXML宣言は省略可能であり,事実XHTMLでは,省略することが一般的です(なぜ省略するのかは,後述します)。

このXML宣言を省略した場合に,注意しなければならないことは、文字エンコーディングをUTF-8あるいはUTF-16としなければならないことです。通常は,UTF-8を使用します。

次に以下の部分ですが,これは1行で記述することも可能です。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
この部分がDTDを指定している部分でDOCTYPE宣言といいます。

<!DOCTYPE に続く「html」がルート要素になります。また,PUBLIC に続く引用符で囲まれた部分を公開識別子と呼び,ここで「XHTML 1.0 Strict」という名前が付けられたDTDを指定しています。次の引用符で囲まれた部分をシステム識別子と呼び,ここにDTDの実際の場所,つまり URL を指定します。

このDOCTYPE宣言により,このXHTML文書は,「XHTML 1.0 Strict」と呼ばれる文書型定義に従って記述されていることを宣言しています。

ところで,この2つのXML宣言とDOCTYPE宣言は,タグに似ていますが,タグではありません。この部分は,XMLの文法に従った記述です。すなわち,この2つの宣言に続く部分がXHTMLの本体になります。これをXMLでは,文書インスタンス(実体)といいます。

この「1.5 DTDを意識しよう」の部分は,重要な部分ですので,納得がいくまで繰り返し読んでみてください。なお,実際のDTDは,システム識別子で指定されているURL(http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd)からダウンロードすることができます。

2010年9月16日木曜日

LaTeX2e 入門教室-2.3 LaTeX2e文書の書き方-2.3.2 document 環境

LaTeX2e 入門教室-2.3 LaTeX2e文書の書き方-2.3.2 document 環境

\begin {document} \end{document} で囲まれた部分を「document 環境」と呼び,ここに記述 された部分を本文として認識します。

つまり,もっとも小さな LaTeX2e文書の構成は以下のようになります。
\documentclass{文書クラス}
\begin{document}
ここに本文を記述します。
\end{document}
次回は,最初のサンプルには出てこなかった「プリアンブル」について説明します。

2010年9月15日水曜日

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう(その3)-DTDとは何か?

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう(その3)-DTDとは何か?

PDF版あるいはWeb版(http://poem.kagebo-shi.com/html/c04.html)の「1.4 少し勉強しよう」の部分に初めて登場するDTD(文書型定義)に関する説明です。

HTMLの歴史は Wikipedia などを参考にすれば詳しく書かれていますが,ユーザー側から見れば,前に説明した「要素」が新しく追加されたり,廃止されたり,といった歴史になります。

つまり,HTMLあるいはXHTMLのバージョンが異なれば,使用できる要素も異なる訳です。ところで,この「使用できる要素」はどこで規定されているのでしょうか?
最初に少し説明しましたが,HTML は SGML をメタ言語として策定された言語であり,XHTML は XML をメタ言語として策定された言語でした。

このメタ言語による言語(ここでは,HTMLおよびXHTML)規定が「文書型定義(DTD)」と呼ばれるものです。

すなわち,ホームページの記述するためのHTMLやXHTMLのコンピュータ言語としての具体的なルールは,この「文書型定義」によって規定されていることになります。

ホームページ作成の話を難しくしている一因でもあるわけですが,このDTDは1種類ではありません。バージョンごとに存在もしますが,同一バージョンにおいても,文書をどのように扱うかの視点の違いにより複数存在することがあります。

これkらさらに具体的な内容に話を進める XHTML においても例外ではありません。実は,3種類の DTD が存在します。

しかし,心配はいりません。
なぜなら,3種類は説明しないからです。1種類のみを説明します。
「なぜ、1種類しか?」と思われるかもしれませんが,今後,説明する1種類で十分なのです。また,その1種類が,これから先の電子書籍やHTML5を勉強する上での基本になっています。

さあ、次回からは,この DTD を意識した,XHTML 1.0 の核心に迫っていきたいと思います。

2010年9月13日月曜日

LaTeX2e入門教室-2.3 LaTeX2e 文書の書き方-2.3.1 文書クラス

2.3 LaTeX2e 文書の書き方

2.3.1 文書クラス

LaTeX2e 文書の先頭は「documentclassコマンド」から始まります。documentclassコマンドでは,使用する「文書クラス」を指定します。

\documentclass{文書クラス}
文書クラスは,文書の種類に応じた書式(クラス)の定義です。基本となる文書クラスには,以下のようなものがあります。
article
章を含まないような,記事とか論文などの短い文書用
report
章を含むような,報告書などの比較的長い文書用
book
両面印刷を前提とした書籍などの文書用
上記の文書クラスは,欧文用に最適化されているため,和文の文書では,あまり体裁がよくありません。そこで,それぞれの文書クラスの先頭に「j」を付けたものが,和文用の文書クラスとして用意されています。
jarticle
章を含まないような,記事とか論文などの短い和文横書き文書用
jreport
章を含むような,報告書などの比較的長い和文横書き文書用
jbook
両面印刷を前提とした書籍などの和文横書き文書用
また,「jarticle」と「jbook」は,さらに改良された新しい文書クラスが定義されています。
jsarticle
jarticle相当の新しい文書クラス
jsbook
jbook相当の新しい文書クラス
また,和文には横書きと縦書きがありますが,上記の和文用文書クラスは横書きを前提とした文書クラスで,それぞれの縦書き用文書クラスには,以下のものが用意されています。
tarticle>
jarticle相当の和文縦書き文書用
treport
相当の和文縦書き文書用
tbook
jbook相当の和文縦書き文書用
documentclassコマンドでは,引数に文書クラスを指定しますが,それ以外にオプションとして文字サイズ,用紙サイズ,用紙向きなどが指定できます。これらのオプションについては,また後で詳しく説明します。

次回は「document環境」について説明します。

2010年9月12日日曜日

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう(その2)-要素の階層構造

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう(その2)-要素の階層構造

PDF版(http://hitp.konjiki.jp/pdf/pBookHP1.pdf)の5ページ,あるいはWeb版(http://poem.kagebo-shi.com/html/c04.html)の「1.4 少し勉強しよう」の部分にある「要素は入れ子構造(階層構造)になる。」と「html要素をルート(根)要素と言う。」に関する説明です。

例えば,a1とa2という2つの要素があり,次のように記述したとします。
<a1>..........<a2>..........</a1>..........</a2>
このときそれぞれの要素関係は次のようになります。
<a1>..........<a2>..........</a1>..........</a2>
| | | |
+----------------------------+ |
| |
+-----------------------------+
この場合,a2要素が一見するとa1要素の内側にあるように見えますが,終了タグの位置から見るとa1要素がa2要素の内側にあるように見えます。つまり,どちらが外側か内側か確定できない状況にあります。

このような記述は,ホームページ作成ではできません。

もし,a2要素がa1要素の内側になるとすれば,次のように記述します。
<a1>..........<a2>..........</a2>..........</a1>
| | | |
| +--------------+ |
+-------------------------------------------+
このように記述すれば,a2要素はa1要素に完全に内包されることになります。このような記述の方法を「完全入れ子構造」と呼びます。また,要素の関係からは「階層構造」あるいは「木構造」と呼ばれるものになります。

これを図解すると次のように表現することができます。
a1要素
|
+-- a2要素
同様に,サンプルを木構造で表現すれば,次のようになります。
html要素
|
+-- head要素
| |
| +-- title要素
| |
| +-- 文字列
+-- body要素
|
+-- p要素
|
+-- 文字列
ホームページ作成において,タグを記述する場合,完全入れ子構造で記述した形式を「整形式」と呼びます。そして,HTMLファイルは,必ずこの整形式でなければなりません(このルールは,実際には,XMLのルールです)。

そして,木構造の先頭の要素,ここでは「html要素」ですが,この最初の要素のことを「ルート要素」といいます。

なお,テキスト中では,記述していませんけど,このような要素によって表現される文書の構造をモデル化したものを「文書オブジェクトモデル(DOM)」ともいいます。

次回は,DTD(文書型宣言)について説明します。

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう-タグと要素

ホームページを作ろう-1.4 少し勉強しよう-タグと要素

PDF版(http://hitp.konjiki.jp/pdf/pBookHP1.pdf)の5ページ,あるいはWeb版(http://poem.kagebo-shi.com/html/c04.html)の「1.4 少し勉強しよう」の部分に関する説明です。

最初のサンプルは,以下のとおりでした。
<html>
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
この中で,<html>,<head>,<title>,</title>,</head>,<body>,<p>,</p>,</body>を「タグ」と呼びます。タグとは,文書にいろいろな意味を持たせるための目印で,この印を付けることを「マークアップ」といいます。

次に,サンプルのタグは英単語部分が共通しているものがあると思います。
  • <html> と </html>
  • <head> と </head>
  • <title> と </title>
  • <body> と </body>
  • <p> と </p>
これらのタグの形式を一般化すれば,次のようになるでしょう。
<名前> と </名前>
このとき<名前>の形式のタグを「開始タグ」,</名前>の形式のタグを「終了タグ」と呼び,ペアで使用します(タグの書き方には,もう1種類在りますが,これについては後述します)。

次にサンプル中の以下の2カ所について見てみましょう。
<title>とにかく作ろう</title>

<p>初めてのWebページ</p>
どちらの記述も開始タグと終了タグの間は単純な文字列のみです。この例では,タグによって文字列に文書としての意味付けを行っています。すなわち,「とにかく作ろう」は「タイトル」,「初めてのWebページ」は「段落」となります。

このように意味付けされた全体を「要素」と呼びます。つまり、<title>から</title>までが「title要素」,<p>から</p>までが「p要素」となります。このとき「title」,「p」を「要素名」といいます。

次にtitle要素,p要素をそれぞれ塊と考えると,
<head>title要素</head>

<body>p要素</body>
となり,head要素とbody要素は要素を内包している,すなわちグループ化する要素となります。

さらに,html要素は,
<html>
head要素
body要素
</html>>/code>
のようにhead要素とbody要素を内包しています。

ところで,「要素」という言葉が出て来たので,この用語を使ってタグの書き方を一般化すれば,次のようになります。
開始タグ:<要素名>

終了タグ:</要素名>
このとき「<」と要素名,「</」と要素名の間に空白を記述してはいけません。注意してください。

次回は,要素同士の関係について説明します。

2010年9月11日土曜日

LaTeX2e入門教室-2.2 コマンド

2.2 コマンド

最初に作成したtest.texというファイルの中で,記号「\」で始まる部分のことを「コマンド」と呼びます。LaTeX2e では,このコマンドによっていろいろな数学記号を表現したり,文書の整形をしたりします。

コマンドには,いろいろな種類がありますが,コマンドが正しく動作するために追加の情報を指定するものもあります。この追加の情報を「引数」と呼び,記号「{」と「}」の間に指定します。また,オプション(必要に応じて指定する引数)の場合は,記号「[」と「]」の間に指定します。また,「\begin{...}」「\end{...}」は対応して指定するコマンドで,特に「環境」と呼びます。

最初に作成したtest.texの内容は以下のとおりでした。
\documentclass{jarticle}
\begin{document}

ただいまテスト中。

\LaTeX
\end{document}
この内容を例にとると,先頭は,「\documentclassコマンド」で引数に「jarticle」を指定します。次に「\begin{document}」と「\end{document}」で囲まれた「document環境」,そのdocument環境の中では「\LaTeXコマンド」を引数なしで記述しています。

2010年9月10日金曜日

ホームページを作ろう-1.3 できたら確認しよう

1.3 できたら確認しよう

PDF版本文3ページから4ページの「1.3 できたら確認しよう」,Web版の「1.3 できたら確認しよう」の説明です。

本文では,Firefox を例に手順を説明していますが,Windows の場合であれば,もっとも単純な方法は,作成した「test.html」をダブルクリックすることです。


この操作により,通常使うブラウザに設定されているブラウザにより自動的にtest.htmlが開かれます。

ブラウザ(browser)とは、情報を表示し閲覧するためのソフトウェアのことであり,正確には,ウェブブラウザ(WWWブラウザ,Webブラウザ)あるいはインターネットブラウザとも呼ばれます。
また,ユーザーエージェント (UA:User Agent)とも呼ばれることもありますが,UAとは、あるプロトコル(通信規約)に従ってデータを利用するソフトウェアのことです。

ブラウザは,大きく分けて3つの機能を持っています。
  1. HTTPプロトコルに基づいて,Webサーバと通信するためのUAの機能
  2. 取得した情報(HTMLや画像など)を解析する機能
  3. 解析結果をもとにデータを表示する機能
以下にIE8とFirefoxでの表示例をあげておきます。


さて,うまく表示できたでしょうか?もし,うまく表示できなければ,正しくHTMLファイルができているかどうか確認してください。

2010年9月9日木曜日

ホームページを作ろう-1.2 とにかく作ろう

1.2 とにかく作ろう

「ホームページの基礎」の2ページ(PDF版)から始まる「1.2 とにかく作ろう」では,テキストエディタを使ってHTMLファイルと呼ばれるものを作成しています。
「Web版 ホームページの基礎」では,http://poem.kagebo-shi.com/html/c02.htmlに「1.2 とにかく作ろう」があります。

テキストエディタのもっとも単純なものはWindowsに付属している「メモ帳」です。しばらくはこのソフトウェアを使っても良いですが,他にも便利なテキストエディタが数多くあります。

メモ帳に不便を感じてきたら,他のテキストエディタを使われても結構です。ちなみに拙作の「pectin」はホームページ作成に特化したエディタです。ただし,このソフトウェアは「Java」を必要としますので,そのインストール方法や使い方は,また,別の機会に譲ることにして,今は「メモ帳」で作業を進めることとします。

「1.2 とにかく作ろう」で作成するファイルは,ファイル名を「test.html」としていますが,すべて半角英字で入力します。

また、<html>や<head>などの部分もすべて半角文字で入力します。
<html>
<head>
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
この内容が入力できたファイルを「HTMLファイル」と呼びます。このとき拡張子を「.html」とすることに注意してください。昔は「.htm」という拡張子を使っていましたが,現在は「.html」が主流です。また,実際のサーバーによっては,「.html」でないと動作しないように設定されているものもあります。

さあ,次回は,この作成した「test.html」というホームページを実際に表示して見ましょう。

2010年9月8日水曜日

LaTeX2e 入門教室-2 文書作成の概要-2.1.1 タイプセット

2 文書作成の概要

インストールが終了した所で,実際の文書作成を通じて,LaTeX2e における作業の概要を見てみよう。


2.1.1 タイプセット

まずは,適当なフォルダを作成して,そこにテスト用のファイルを作成してみよう。ここでは,「C:¥work」というフォルダを作成し,そこに「test.tex」というファイルをメモ帳で作成します。

「test.tex」には,以下の内容を入力します。
\documentclass{jarticle}
\begin{document}
ただいまテスト中。
\LaTeX
\end{document}
記号「\」は,Windowsでは記号「¥」,また逆に記号「¥」はUnixやMacでは,記号「\」になります。

こうして完成した「test.tex」というファイルがLaTex2eのテキストベースのファイルになります。

次に,これを「LaTex2e」のプログラム「platex」によって変換(コンパイル)します。その手順は,以下のとおりです。
  1. コマンドプロンプトを起動します。
  2. カレントディレクトリを「C:¥work」に変更します。

    cd c:¥work
  3. コマンドラインから以下のコマンドを入力します。

    C:¥work>platex test.tex
  4. コンパイルが開始され,エラーがなければ,最後に以下のようなメッセージが表示されます。

    Output written on test.dvi (.........)
    Transcript written on test.log
以上で,変換が終了しました。この結果,「C:¥work」フォルダには,以下のようなファイルが作成されます。
  • test.tex
  • test.aux
  • test.dvi
  • test.log
これらのファイルのうち拡張子「aux」と「log」のファイルは作業用ファイルとなり,拡張子「dvi」が変換結果のファイルになります。

このように拡張子「tex」のファイルを「dvi」のファイルに変換する作業を「タイプセット」と呼びます。

次に,この「dvi形式」のファイルを「pdf形式」に変換します。その手順は以下のとおりです。
  1. コマンドラインから以下のコマンドを入力します。

    C:¥work>dvipdfmx test.dvi
  2. 変換が開始されます。
正常に変換できたならば,最後に「PDF形式」のファイルを表示してみましょう。その手順は以下のとおりです。
  1. コマンドラインから以下のコマンドを入力します。

    C:¥work>start test.pdf
  2. PDF形式のファイルが表示されます。
さて,これまではすべてコマンドプロンプトから作業しましたが,「TeXworks」を使えば,この一連の作業を簡単に行うことができます。すなわち,「TeXworks」でテキストベースのLaTeX2eのファイル(以下,texファイルと呼びます。)を作成し,画面左上の矢印アイコンをクリックすることにより,dvi形式のファイルへの変換,さらにdvi形式からpdf形式への変換を自動的に行うことができます。

一般的には,「TeXworks」のような統合環境を使って文書作成を行うことが多く,これらのソフトウェアでは,texファイルからpdfファイルの作成までを「タイプセット」と呼びます。

以上のことをまとめると,文書作成の流れは以下のようになります。
  texファイルの作成
    ↓
  タイプセット
    ↓
  PDFファイルの作成

今回は,LaTeX2eでの文書作成の流れについて説明しましたが,次回は,少しtexファイルの中身について説明したいと思います。

2010年9月7日火曜日

ホームページを作ろう-1.1 お決まりの入門(言葉編)

はじめに

文書ライブラリ第2講では,「ホームページを作ろう」と題して,ホームページ作成の基礎について説明したいと思います。

「ホームページを作ろう」では,拙著「ホームページの基礎」PDF版(http://hitp.konjiki.jp/pdf/pBookHP1.pdf)をテキストとして使用します(このPDFは,テキスト先頭から50ページまでの部分です)。ただし,内容が少し古くなっていたり,元々講義用のテキストであるため言葉足らずの部分もあります。

そこで文書ライブラリ第2講「ホームページを作ろう」では,古くなっている部分や説明不足の部分を補う形で説明を進めていきたいと思います。

第1章 HTMLの基本

1.1 お決まりの入門(言葉編)

PDF本の「1.1 お決まりの入門(言葉編)」をまずは読んで頂ければ幸いです。
その内容はいくつかの単語の説明ですが,ここではその中でも「HTML」と「XHTML」という2つの単語について,もう少し詳しく説明したいと思います。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
HTML(エイチティーエムエル,HyperText Markup Language)とはウェブ上のドキュメントを記述するためのマークアップ言語である。
ウェブの基幹的役割を持つ技術の一つでHTMLでマークアップされたドキュメントはほかのドキュメントへのハイパーリンクを設定できるハイパーテキストであり,画像・リスト・表などの高度な表現力を持つ。
W3Cは,XMLベースの規格であるXHTMLの勧告も行っている。また2009年10月現在,HTML 5も策定中である。
HTMLの歴史は古く「HTML 1.0」と呼ばれるものが1993年に発表されています。そして1997年には「HTML 3.2」がW3Cで仕様が勧告されました。
W3Cとは,World Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)の略称で,World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進する為に設立された標準化団体,非営利団体。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
その後,1997年にW3C勧告としてHTML 4.0,1999年には,HTML 4.0の仕様に若干の修正が加えられたHTML 4.01が勧告されました(現在,HTML5が話題に取り上げられていますが,2010年9月1日現在勧告には至っていません)。
HTMLは,SGMLと呼ばれるメタ言語によって定義されたマークアップ言語と呼ばれるものに分類されます。
SGML (Standard Generalized Markup Language,文書記述言語SGML) は,マークアップ言語を定義するためのメタ言語の一つである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
このSGMLが開発された頃の時代には,現在のようなインターネット社会はまだ出現しておらず,当然ながら,インターネットを考慮した仕様にはなっていませんでした。
そのため,インターネットを考慮した新しいメタ言語が必要となりました。そこで開発されたものが「XML」です。
Extensible Markup Language) は,個別の目的に応じたマークアップ言語作成のため,汎用的に使うことができる仕様,および仕様により策定される言語の名称である。一般的にXML(エックスエムエル)と略称で呼ばれる。JISによる訳語は「拡張可能なマーク付け言語」。
XML の仕様は,World Wide Web Consortium (W3C) により策定・勧告されている。1998年2月に XML 1.0 が勧告された。2010年4月現在,XML 1.0 と XML 1.1 の2つのバージョンが勧告されている。XMLは現在,広く普及している技術である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
XHTML (エックスエイチティーエムエル, Extensible HyperText Markup Language)は,SGMLで定義されていたHTMLをXMLの文法で定義しなおしたマークアップ言語である。その仕様はHTMLと同じくW3Cによって勧告されている。
XMLを採用したため,MathMLやSVGなど他のXML文書を埋め込むことができるようになった。
XHTMLにもいろいろなバージョンが存在しますが,本講で「XHTML」と呼ぶ場合,「XHTML 1.0」を意味します。この「XHTML 1.0」は,HTML 4.01をXMLで再定義したものです。2000年にW3Cの勧告となり,2002年に改訂版が勧告されています。

というわけで,HTMLとXHTMLという2つの単語を長々と説明してきましたが,要するに「XHTML 1.0」を学習すれば,それは同時に「HTML 4.01」を学習することになります。また,将来導入されるであろう「HTML5」も,その基本部分は「XHTML 1.0」や「HTML 4.01」と同じようなものです。
また,最近流行の「電子書籍」に使用される「ePub」という書式も,その原型は「XHTML 1.1」になっています。

今回は,言葉ばかりでつまらない内容になってしまいましたが,次回は,実際に簡単なホームページを作ってみることにしましょう。

2010年9月6日月曜日

文書ライブラリのWeb版を公開しました。

文書ライブラリのWeb版を公開しました。

LaTeX2e入門教室の「1.導入」部分の文書をWeb版として公開しました。
 URL: http://hitp.konjiki.jp/

LaTeX2e入門教室-1.導入-1.3.8 動作確認

1.3.8 動作確認
最後に動作確認を行います。もし,うまくいかなければ,パスの設定や各種設定ファイルに誤りがないかどうか確認してください。あるいは,インストールしたプログラムをすべて削除して,もう一度インストールを試みてください。

  1. 「C¥pTeX¥share¥texworks」フォルダ内のプログラム「TeXworks.exe」を起動します。「TeXworks」は,TeXファイルの作成からPDFの作成までを一連の操作でできる統合環境です。このプログラムへのショートカットをデスクトップに作成しておくと後々便利です。

  2. 以下のテスト文書を入力します。なお,記号「\」は、Windowsでは,記号「¥」になります。

    ¥documentclass[a4,10pt]{jsarticle}
    ¥title{テスト文章}
    ¥author{HITP 広島工業大学専門学校}
    ¥begin{document}
    ¥maketitle
    ¥section{最初の章}
    テスト文章です。
    ¥section{2番目の章}
    LaTeX で作成しました。
    ¥end{document}
  3. TeXworksの左上が「pdfpLaTeX」になっていることを確認して,その左側の丸い緑の矢印アイコン「」をクリックします。

  4. このときファイルを保存していなければ,「ファイル保存ダイアログ」が表示されるので,適当なファイル名(ファイル名は英数字のみを使用するようにし,漢字を使用しないようにします。)を付けて保存します。
  5. 正常に動作すれば,以下のようなPDFファイルが表示されます。

さあ,LaTeXの導入はうまくいきましたか?もし,うまくいかなければ,「LaTeX2e美文書作成入門」の著者である奥村先生のサイト(http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/)を参照してください。インストール方法が詳しく述べられています。
次回からは,実際にLaTeX2eを使った文書作成について説明していきます。