2010年10月29日金曜日

古典を読もう - 大學(伝之二章)

古典を読もう - 大學(伝之二章)

古典を読もう - 大學の三回目は、「伝之二章」(第二章)です。



傳之二章

原 文
湯之盤銘曰。苟日新。日日新。又日新。

康誥曰。作新民。

詩曰。周雖舊邦。其命維新。

是故君子無所不用其極。

右傳之二章。釋新民。


読 み

(でん)の二章(にしょう)

(とう)の盤(ばん)の銘(めい)に曰(いわ)く、「苟(まこと)に日(ひ)に新(あら)たなり。日日(ひび)に新(あら)たにして、又(また)(ひ)に新(あら)たなり。」と。

康誥(こうこう)に曰(いわ)く、「新(あら)たにする民(たみ)を作(おこ)せ。」と。

(し)に曰(いわ)く、「周は旧邦(きゅうほう)なりと雖(いえど)も、其(その)(めい)は維(こ)れ新(あら)たなり。」と。

(この)(ゆえ)に君子(くんし)は其(その)(きょく)を用(もち)いざる所(ところ)なし。

(みぎ)(でん)の二章(にしょう)は、民(たみ)を新(あら)たにすることを釈(と)く。

2010年10月28日木曜日

GIMPを使ってフォトレタッチ - 2.4 画像の拡大・縮小 - 2.4.1 全レイヤーの拡大・縮小

2.4 画像の拡大・縮小

画像の拡大・縮小は,ズームとは異なり,画像のサイズ自体を変更します。この画像の拡大・縮小には,対象画像の全レイヤーを含めて拡大・縮小するものと対象レイヤーの画像のみを拡大・縮小するものがあります。

2.4.1 全レイヤーの拡大・縮小

対象のすべての画像(全レイヤー)を拡大・縮小する場合には,以下の手順で操作します。
  1. メニューバー「画像-画像の拡大・縮小」を選択します。

  2. 「画像の拡大・縮小」ダイアログが表示されます。
    画像サイズの「幅」「高さ」を拡大・縮小したいサイズに変更します。このとき,右側の鎖アイコン(縦横比率維持チェック)がチェックされていると幅あるいは高さを変更すると,そのサイズに応じて縦横比率が元の画像と同じになるように一方の幅あるいは高さが自動的に変更されます。逆に縦横比率維持チェックが外されていると,幅あるいは高さを変更しても,もう一方の幅あるいは高さは連動しないので,画像の変形を行うことも可能です。

    また,幅と高さの単位は,デフォルトでは「ピクセル」ですが,「単位ボックス」をクリックすると,ピクセル以外の「パーセント」や「ミリ」などの単位に変更することもできます。

  3. サイズを変更したら,最後にダイアログの「拡大・縮小」ボタンをクリックします。サイズ変更後は,作業ウィンドウのタイトルバーの部分に表示されているサイズに変更後のサイズが表示されます。

2010年10月27日水曜日

DD3種 - 1.1.7 練習問題(その1)

1.1.7 練習問題

この節では,いくつかの練習問題を解いてみよう。解答では,うまい解法よりは,なるべく初歩的知識だけで解ける方法を説明したつもりです。

次の各文章の[ ]内に、それぞれの解答群の中から、最も適したものを選び、その番号を記せ。

H18年第1回
図-1に示す回路において、抵抗 R2 に 6 アンペアの電流が流れたとき、この回路に接続されている電池 E は、[ ]ボルトである。ただし、電池の内部抵抗は無視するものとする。


(1) 48   (2) 53   (3) 56   (4) 63   (5) 66




解き方の一例
並列部分の抵抗 R2,R3にかかる電圧は等しく,電圧を V2とすると,

V2 = 6 [A] × 3 [Ω] = 18 [V]

となります。つぎに抵抗 R3 を流れる電流 I3 は,

I3 = V2[V] / 2 [Ω] = 18 / 2 = 9 [A]

となります。また,抵抗 R1 を流れる電流 I1 は,並列部分で分流されているので,

I1 = 6 [A] + I3 [A] = 6 + 9 = 15 [A]

となります。このとき電圧 E は,分圧されている電圧の合計になりますから,

E = V1 + V2

と表されるので,後は,電圧 V1 を求めれば,解答にたどり着けます。

V1 = I1 [A] × R1 [Ω] = 15 × 3 = 45 [V]


∴ E = V1 + V2 = 45 + 18 = 63 [V]

2010年10月26日火曜日

ホームページを作ろう - 1.10 改行と段落

1.10 改行と段落

1.10 改行と段落 の補足です。

本文に以下の4つの事項があります。

* XHTML(HTML)ファイルの内容(エディタの記述)で改行してもブラウザ上では改行されない。
* ブラウザの幅によって表示される長さが異なる。
* そのため幅が短い場合、適当な位置で自動的に改行される。
* ユーザのブラウザの幅をXHTML(HTML)で制御することはできない。

これらの事柄を理由に br 要素を使用する訳ですが,

しかし,やはり注意が必要です。見栄えとしての br要素 の使用はやはりやめておいた方が無難です。
ただ,段落以外の文書構造としての「改行」となると,そんなに出番はありません。そのため最初のうちは,なるべく p 要素を使用して,br 要素を使用しないようにした方が br 要素の使い道が理解し易いかもしれません。

2010年10月25日月曜日

LaTeX2e 入門教室 - 2.5.2 見出しの作成

2.5.2 見出しの作成

ここでは,見出しの作成方法について説明します。

まずは,例文の構造を見出しを中心に見てみると,つぎのようになります。

LaTeX2e 入門教室

1. 導 入

1.1 LaTeX2e とは何ですか?

1.2 LaTeX2e で何ができるのですか?

1.3 LaTeX2e のインストール

1.3.1 インストールパッケージのダウンロード

1.3.2 インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置

1.3.3 pTeX のインストール

1.3.4 Ghostscript のインストール

1.3.5 dviout for Windows のインストール

1.3.6 GSviewのインストール

1.3.7 フォントの設定

1.3.8 動作確認

2. 文書作成の概要

2.1 タイプセット

2.2 コマンド

2.3 LaTeX2e 文書の書き方

2.3.1 文書クラス

2.3.2 document環境

2.3.3 プリアンブル

2.3.4 コマンド記述上の注意点

2.4 簡単な文書作成の実例

2.4.1 作成に使う例文

2.4.2 LaTeX2e 文書の枠組みの作成

2.4.3 本文の作成

2.4.4 空白の取り扱いと改行・改ページ

2.4.5 文書クラスのオプション


まずは,この見出し部分のみを「jsarticle」で作成してみましょう。LaTeX2e のソースは,つぎのようになります。
¥documentclass{jsarticle}
%表題
¥title{¥LaTeXe 入門教室}
¥author{}
¥date{}
%以下本文
¥begin{document}
¥maketitle
¥section{導 入}
¥subsection{LaTeX2e とは何ですか?}
¥subsection{LaTeX2e で何ができるのですか?}
¥subsection{LaTeX2e のインストール}
¥subsubsection{インストールパッケージのダウンロード}
¥subsubsection{インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置}
¥subsubsection{pTeX のインストール}
¥subsubsection{Ghostscript のインストール}
¥subsubsection{dviout for Windows のインストール}
¥subsubsection{GSviewのインストール}
¥subsubsection{フォントの設定}
¥subsubsection{動作確認}
¥section{文書作成の概要}
¥subsection{タイプセット}
¥subsection{コマンド}
¥subsection{LaTeX2e 文書の書き方}
¥subsubsection{文書クラス}
¥subsubsection{document環境}
¥subsubsection{プリアンブル}
¥subsubsection{コマンド記述上の注意点}
¥subsection{簡単な文書作成の実例}
¥subsubsection{作成に使う例文}
¥subsubsection{LaTeX2e 文書の枠組みの作成}
¥subsubsection{本文の作成}
¥subsubsection{空白の取り扱いと改行・改ページ}
¥subsubsection{文書クラスのオプション}
¥end{document}

見出しを文書構造として分類してみる,つぎのようになります。
LaTeX2e 入門教室 ーーーーー 表題
 │
 ├導 入                    節見出し
 │ ├LaTeX2e とは何ですか?           小節見出し
 │ ├LaTeX2e で何ができるのですか?         小節見出し
 │ └LaTeX2e のインストール             小節見出し
 │   ├インストールパッケージのダウンロード       小々節見出し
 │   ├インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置  小々節見出し
 │   ├pTeX のインストール               小々節見出し
 │   ├Ghostscript のインストール            小々節見出し
 │   ├dviout for Windows のインストール        小々節見出し
 │   ├GSview のインストール              小々節見出し
 │   ├フォントの設定                  小々節見出し
 │   └動作確認                     小々節見出し
 │
 └文書作成の概要               節見出し
   ├タイプセット                小節見出し
   ├コマンド                  小節見出し
   ├LaTeX2e 文書の書き方            小節見出し
   │ ├文書クラス                 小々節見出し
   │ ├document環境                小々節見出し
   │ ├プリアンブル                小々節見出し
   │ └コマンド記述上の注意点           小々節見出し
   └簡単な文書作成の実例            小節見出し
     ├作成に使う例文               小々節見出し
     ├LaTeX2e 文書の枠組みの作成         小々節見出し
     ├本文の作成                 小々節見出し
     ├空白の取り扱いと改行・改ページ       小々節見出し
     └文書クラスのオプション           小々節見出し

この文書構造と先のソースを比較してみると,表題はプリアンブル部の¥titleコマンド,節見出しは¥sectionコマンド,小節見出しは¥subsectionコマンド,小々節見出しは¥subsubsectionコマンドでそれぞれ記述することが分かると思います。

このソースをタイプセットした結果は,つぎのようになります。

では,ここで文書クラスを「jreport」に変更して,タイプセットしてみましょう。出力結果は,つぎのようになります。

見出し番号がおかしくなっていることに気づいたでしょうか?見出しの番号は,原稿に含める必要はありません。LaTeX2e の内部にカウンタが用意してあり,それによって自動的に付番されるからです。ところが,文書クラスによって使用するコマンドに違いがあるため,先の例のようにおかしくなることがあります。

では,「jreport」で正しく見出し番号が出力されるようにソースを修正してみましょう。

¥documentclass{jreport}
%表題
¥title{¥LaTeXe 入門教室}
¥author{}
¥date{}
%以下本文
¥begin{document}
¥maketitle
¥chapter{導 入}
¥section{LaTeX2e とは何ですか?}
¥section{LaTeX2e で何ができるのですか?}
¥section{LaTeX2e のインストール}
¥subsection{インストールパッケージのダウンロード}
¥subsection{インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置}
¥subsection{pTeX のインストール}
¥subsection{Ghostscript のインストール}
¥subsection{dviout for Windows のインストール}
¥subsection{GSviewのインストール}
¥subsection{フォントの設定}
¥subsection{動作確認}
¥chapter{文書作成の概要}
¥section{タイプセット}
¥section{コマンド}
¥section{LaTeX2e 文書の書き方}
¥subsection{文書クラス}
¥subsection{document環境}
¥subsection{プリアンブル}
¥subsection{コマンド記述上の注意点}
¥section{簡単な文書作成の実例}
¥subsection{作成に使う例文}
¥subsection{LaTeX2e 文書の枠組みの作成}
¥subsection{本文の作成}
¥subsection{空白の取り扱いと改行・改ページ}
¥subsection{文書クラスのオプション}
¥end{document}

「jreport」文書クラスでは,¥chapterコマンドで章見出しを作成し,その中の細項目に節見出し(¥sectionコマンド),小節見出し(¥subsectionコマンド)を記述します。このソースの出力結果は,つぎのようになります。

「jreport」文書クラスで指定した¥chapterコマンドは,「jsbook」文書クラスでも使うことができますが,「jsarticle」では,指定できません。また,「jsarticle」文書クラスでは¥subsubsectionコマンドに見出し番号がつきましたが,「jreport及びjsbook」文書クラスでは,見出し番号は付きません。

このように使用する文書クラスに応じて,見出しを使い分ける必要があります。表に見出しコマンドと文書クラスの関係をまとめてみました。大きく分けて考えると,「article,jarticle,jsarticle」文書クラスは,「節見出し(¥sectionコマンド)」から使い始めて,それ以外の文書クラスでは,「章見出し(¥chapterコマンド)」から使い始めるようにします。また,「部見出し(¥partコマンド)」は,必要があれば使いますが,必要なければ記述しないことも可能です。なお,段落見出し(¥paragraphコマンド)と小段落見出し(¥subparagraphコマンド)には,いずれの文書クラスを指定しても見出し番号は付番されません。

コマンド書式文書クラス
articlejarticlejsarticlereport
book
jreport
jbook
jsbook
¥part{部見出し}
Part I 形式

第I部 形式

第I部 形式

Part I 形式

第I部 形式

第I部 形式
¥chapter{章見出し}×××
Chapter 1 形式

第1章 形式

第1章 形式
¥section{節見出し}
¥subsection{小節見出し}
¥subsubsection{小々節見出し}
番号なし

番号なし

番号なし
¥paragraph{段落見出し}
■印付き

■印付き
¥subparagraph{小段落見出し}
インデント表示

インデント表示

2010年10月22日金曜日

古典を読もう - 大學(伝首章)

古典を読もう - 大學(伝首章)

古典を読もう - 大學の二回目は、「伝首章」(いわゆる第一章のことです)です。



傳之首章

原 文
康誥曰。克明德。

大甲曰。顧諟天之明命。

帝典曰。克明峻德。

皆自明也。

右傳之首章。釋明明德。


読 み

(でん)の首章(しゅしょう)

康誥(こうこう)に曰(いわ)く、「克(よ)く徳(とく)を明(あき)らかにす。」と

大甲(たいこう)に曰(いわ)く、「諟(こ)の天(てん)の明命(めいめい)を顧(かえり)みる。」と

帝典(ていてん)に曰(いわ)く、「克(よ)く峻徳(しゅんとく)を明(あき)らかにす。」と

(みな)(みずか)ら明(あき)らかにするなり。

(みぎ)(でん)の首章(しゅしょう)は、明徳(めいとく)を明(あき)らかにすることを釈(と)く。

2010年10月21日木曜日

GIMP を使ってフォトレタッチ - 2.3.2 ズームツールを使用したズーム

2.3.2 ズームツールを使用したズーム

ここでは、ズームツールについて説明します。

倍率ボックスを利用する方法以外に「ズームツール」を利用した画像の拡大・縮小が可能です。

  1. ツールボックスからズームツール(虫眼鏡のアイコン)をクリックします(なお,ツールボックスのウィンドウをアクティブにして,確実にアイコンを選択してください)。あるいはメニューバー「ツール-ズーム」を選択するか,ショートカット「Z」を操作します。
  2. 作業ウィンドウをアクティブにして,拡大あるいは縮小した部分にマウスポインタを移動します。このときマウスポインタは「虫眼鏡」のポインタになります。
  3. 虫眼鏡ポインタに記号「+」が表示されている状態でクリックすると画像が拡大されます。
    また,「Ctrl」キーを押しながら(虫眼鏡ポインタの記号が「−」になります)クリックすると画像は縮小されます。

2010年10月20日水曜日

DD3種 - 1.1.6 電気抵抗率

1.1.6 電気抵抗率

ここでは、導体の長さ、断面積と抵抗の関係について説明します。

電気抵抗は、導体の長さl[m] に比例し、断面積A[m2] に反比例する。

電気抵抗率(単に抵抗率ともいう)をρ[Ω・m]、長さをl[m]、断面積をA[m2] とすると、抵抗R[Ω] は、次式で表される。

2010年10月19日火曜日

ホームページを作ろう - 1.9 段落と見出し

1.9 段落と見出し

この節(1.9 段落と見出し)では,段落を意味する p要素,見出しを意味する h1要素,h2要素,h3要素,h4要素,h5要素,h6要素について説明します。

この節では,段落,見出しの各要素の記述方法も重要ですが,それよりも「XHTML(HTML)が表現するもの」に説明しているとおり,表現しようとする文書中の「何が段落か?」、「何が見出しか?」といったことを考え,それを意味付けする,つまり文書構造を表現するためのマークアップ(タグを記述する)が最も重要なことです。

「XHTML(HTML)が表現するもの」の説明の繰り返しになりますが,ブラウザの表示では,タグによって表示する文字の大きさや書体が変化して表示されますが,これはブラウザの機能であり,XHTML(HTML)自身が持つ機能ではありません。

このとき文字の大きさや色などのいわゆる見栄えに関するものは、 文書の物理構造(スタイル)と呼ばれているもので、XHTML(HTML)の範疇ではありません。 XHTML(HTML)は文書の論理構造、つまり、ここは見出し、 ここは段落、ここは箇条書きといった文書の意味的構造(これを一般的には,文書構造と呼んでいます。)を記述するものです。

XHTML は,文書構造を表現する

このことは最も重要で,しかも最初,このことが XHTML を学習する上で最も分かりにくい部分でもあります。ただ,心配はいりません。このことは今すぐに分からなくても,これから先,いろいろな事項を学習していく中において領悟していくものなのですから。

2010年10月18日月曜日

LaTeX2e 入門教室 - 2.5 少し長い文書の実例

2.5 少し長い文書の実例

ここでは,少し長めの例文を使った文書作成を通じて,LaTeX2e の文書作成に関するその他のルールを学習したいと思います。

2.5.1 作成に使う少し長めの例文
ここでは,前節までの文書の一部を使った長めの文書を例文として取り上げたいと思います。

LaTeX2e 入門教室
1. 導 入
1.1 LaTeX2e とは何ですか?
『LaTeX2e』とは,レスリー・ランポート(Leslie Lamport)によって開発されたテキストベースの組版処理システムです。

1.2 LaTeX2e で何ができるのですか?
簡単に言えば,テキストエディタなどで作成した文書を最終的にはPDF形式に変換することができるソフトウェアです(正確には,変換には別のソフトウェアを使用しますが,一般的な最終出力はPDF形式のものが多数です)。

1.3 LaTeX2e のインストール
「LaTeX2e で何ができるのか?」,実際の所は,理解しがたい部分でしょう。そこで,まずはソフトウェアをインストールして,実際に使いながら学習する,ということになります。

1.3.1 インストールパッケージのダウンロード
インストールに関する詳細な情報は,「LaTeX2e 美文書作成入門」の著者である奥村先生のサイトにあります。ここでは,その情報をもとにして,HITP 用にアレンジしたパッケージを使用します。

1.3.2 インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置
  1. ダウンロードした「pTeX.zip」をLhacaなどのツールを使って解凍します。
  2. 解凍されたフォルダの中に,「HITPtemp」と「pTeX」2つのフォルダがあることを確認してください。
  3. 「HITPtemp」と「pTeX」2つのフォルダを「C:\」直下に配置します。必ず,この位置に配置してください。それ以外の場所に配置するとインストールに失敗することがあります。

1.3.3 pTeX のインストール
LaTeX2e を使って文書作成を行うようにしたい訳ですが,実際には,LaTeX2e 以外にもいくつかのソフトウェアをインストールしなければなりません。まずは,LaTeX2e 本体(角藤版と呼ばれているものの標準インストールにOTFパッケージ,UTFパッケージ,内部Unicode版pTeXを付加したものになっています。)のインストールを以下の手順に従って行います。

1.3.4 Ghostscript のインストール
「pTeX」のインストールが終了したならば,次にPostScript のインタープリタであるGhostscriptのインストールを行います。

1.3.5 dviout for Windows のインストール
Windows環境で動作するTeX プレビューアをインストールします。

1.3.6 GSviewのインストール
最後にPostscriptをPDF変換するためのGSviewをインストールします。

1.3.7 フォントの設定
ここまでの手順で必要なソフトウェアのインストールは終了しました。しかし,このままではWindowsの和文フォントを利用することができません。そこで,フォントの設定ファイルを修正します。修正には,メモ帳などのエディタを使用します。

1.3.8 動作確認
最後に動作確認を行います。もし,うまくいかなければ,パスの設定や各種設定ファイルに誤りがないかどうか確認してください。あるいは,インストールしたプログラムをすべて削除して,もう一度インストールを試みてください。

2. 文書作成の概要
インストールが終了した所で,実際の文書作成を通じて,LaTeX2e における作業の概要を見てみよう。

2.1 タイプセット
まずは,適当なフォルダを作成して,そこにテスト用のファイルを作成してみよう。ここでは,「C:\work」というフォルダを作成し,そこに「test.tex」というファイルをメモ帳で作成します。

  1. コマンドプロンプトを起動します。
  2. カレントディレクトリを「C:\work」に変更します。
  3. コマンドラインから以下のコマンドを入力します。
  4. コンパイルが開始され,エラーがなければ,最後に以下のようなメッセージが表示されます。

以上で,変換が終了しました。この結果,「C:\work」フォルダには,以下のようなファイルが作成されます。

  • test.tex
  • test.aux
  • test.dvi
  • test.log

2.2 コマンド
最初に作成したtest.texというファイルの中で,記号「\」で始まる部分のことを「コマンド」と呼びます。LaTeX2e では,このコマンドによっていろいろな数学記号を表現したり,文書の整形をしたりします。

2.3 LaTeX2e 文書の書き方
2.3.1 文書クラス
LaTeX2e 文書の先頭は「documentclassコマンド」から始まります。documentclassコマンドでは,使用する「文書クラス」を指定します。

文書クラスは,文書の種類に応じた書式(クラス)の定義です。基本となる文書クラスには,以下のようなものがあります。
article
章を含まないような,記事とか論文などの短い文書用
report
章を含むような,報告書などの比較的長い文書用
book
両面印刷を前提とした書籍などの文書用

2.3.2 document環境
\begin{document}\end{document}で囲まれた部分を「document環境」と呼び,ここに記述された部分を本文として認識します。

2.3.3 プリアンブル
documentclassコマンドと\begin{document}の間の部分を「プリアンブル」と呼びます。プリアンブルでは,文書クラスで定義されている機能の変更や調整をしたり,ユーザー独自のコマンド定義したりする場合に,この部分にコマンドを記述します。なお,最初に作成したtest.texでは,何も記述していませんが,特に必要がなければ何も記述しないこともできます。

2.3.4 コマンド記述上の注意点
修正したtest.texでは,本文中(document環境内)に「maketitleコマンド」と「LaTeXコマンド」の2つを使用しています。

2.4 簡単な文書作成の実例
2.4.1 作成に使う例文
ここでは,以下の例文を使った簡単な文書作成を通じて,LaTeX2e の文書作成に関するいくつかのルールを学習したいと思います。

2.4.2 LaTeX2e 文書の枠組みの作成
最初に,LaTeX2e 文書の枠組みとして,タイトル,著者名,document環境を作成します。ここでは,文書クラスとして「jarticle」を使用するものとします。

2.4.3 本文の作成
次に本文を document 環境に記述していきます。まずは,最初の段落を入力します。入力するときの注意としては,段落の途中で改行せずに入力することです。エディタの種類によっては,入力しにくくなるかもしれませんが,TeXworks では,長い1行を折り返して表示するので,問題なく入力できると思います。

2.4.4 空白の取り扱いと改行・改ページ
例として,以下のような本文について考えてみます。

2.4.5 文書クラスのオプション
これまでのサンプルでは,文書クラスのみを指定していましたが,文書クラスには,スタイルを詳細に決めるクラスオプションを指定することができます。クラスオプション指定の書式は次のようになります。

2010年10月15日金曜日

古典を読もう - 大學

古典を読もう - 大學

新しいコンテンツの登場です。

題して、「古典を読もう」

主に、中国古典を取り上げ、その読み物として掲載していきたいと思います。

最近では、日経ビジネスに「明治の男に学ぶ中国古典」という特集もありました。また、我々が、日頃使っている単語、四字熟語なども、その出典が中国古典であることは珍しくありません。

なお、普段あまり読むことのない書物ばかりを取り上げることになると思いますが、教養としてばかりでなく、文化的、あるいは一服の清涼剤として、ぜひ、この機会に古典に触れて頂ければと思います。

まずは、最初は、四書の一つである「大學」を取り上げます。この書物は、昔、小学校等に多くあった「二宮尊徳」像が読んでいる書物でもあります。

「大學と四書」、大學の内容である「大學章句序」、「朱熹章句」に関しては、HITP 文書ライブラリWeb版を参照してもらうこととして、ブログ版では、いきなり本文である「經一章」から読んでいきたいと思います。


經一章

原 文

大學之道。在明明德。在親民。在止於至善。

知止而后有定。定而后能靜。靜而后能安。安而后能慮。慮而后能得。

物有本末。事有終始。知所先後則近道矣。

古之欲明明德於天下者。先治其國。欲治其國者。先齊其家。欲齊其家者。先脩其身。欲脩其身者。先正其心。欲正其心者。先誠其意。欲誠其意。先致其知。致知在格物。

物格而后知至。知至而后意誠。意誠而后心正。心正而后身脩。身脩而后家齊。家齊而后國治。國治而后天下平。

自天子以至於庶人。壹是皆以脩身爲本。

其本亂而末治者否矣。其所厚者薄而其所薄者厚未之有也。

右經一章。蓋孔子之言。而曾子述之。其傳十章。則曾子之意。而門人記之也。舊本頗有錯簡。今因程子所定。而更考經文別爲序次如左。


読 み

経一章(けいいつしょう)

大学(だいがく)の道(みち)は、明徳(めいとく)を明(あき)らかにするに在(あ)り。民(たみ)を親(あら)たにするに在(あ)り。至善(しぜん)に止(とど)まるに在(あ)り。

(とど)まるを知(し)りて后(のち)に定(さだ)まること有(あ)り。定(さだ)まりて后(のち)に能(よく)く静(しず)かなり。静(しず)かにして后(のち)に能(よ)く安(やす)くし。安(やす)くして后(のち)に能(よ)く慮(おもんばか)る。慮(おもんばか)りて后(のち)に能(よ)く得(う)

(もの)に本末(ほんまつ)(あ)り。事(こと)に終始(しゅうし)(あ)り。先後(せんこう)する所(ところ)を知(し)れば、則(すなわ)ち道(みち)に近(ちか)し。

(いにしえ)の明徳(めいとく)を明(あき)らかにせんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の国(くに)を治(おさ)む。其(そ)の国(くに)を治(おさ)めんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の家(いえ)を斉(ととの)う。其(そ)の家(いえ)を斉(ととの)えんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の身(み)を修(おさ)む。其(そ)の身(み)を修(おさ)めんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の心(こころ)を正(ただ)しくす。其(そ)の心(こころ)を正(ただ)しくせんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の意(い)を誠(まこと)にす。其(そ)の意(い)を誠(まこと)にせんと欲(ほつ)する者(もの)は、先(ま)ず其(そ)の知(ち)を致(いた)す。知(ち)を致(いた)すは、物(もの)に格(いた)るに在(あ)り。

(もの)に格(いた)りて后(のち)に知(ち)(いた)る。知(ち)(いた)りて后(のち)に意(い)(まこと)なり。意(い)(まこと)にして后(のち)に心(こころ)(ただ)し。心(こころ)(ただ)しくして后(のち)に身(み)(おさ)まる。身(み)(おさ)まりて后(のち)に家(いえ)(ととの)う。家(いえ)(ととの)いて后(のち)に国(くに)(おさ)まる。国(くに)(おさ)まりて后(のち)に天下(てんか)(たいら)かなり。

天子(てんし)(よ)り以(もつ)て庶人(しょじん)に至(いた)るまで、壱是(いつし)に皆(みな)(み)を修(おさ)むるを以(もつ)て本(もと)と為(な)す。

(そ)の本(もと)(みだ)れて末(すえ)(おさ)まる者(もの)は否(あら)ず。其(そ)の厚(あつ)くする所(ところ)の者(もの)は薄(うす)くして、其(そ)の薄(うす)くする所(ところ)の者(もの)は厚(あつ)きことは、未(いま)だ之(こ)れ有(あ)らざるなり。

(みぎ)経一章(けいいつしょう)、蓋(けだ)し孔子(こうし)の言(げん)にして、曾子(そうし)(これ)を述(の)ぶ。其(そ)の伝十章(でんじつしょう)、則(すなわ)ち曾子(そうし)の意(い)にして、門人(もんじん)(これ)を記(しる)せるなり。旧本(きゅうほん)(すこぶ)る錯簡(さくかん)(あ)り。今(いま)程子(ていし)の定(さだ)むる所(ところ)に因(よ)りて、更(さら)に経文(けいぶん)を考(かんが)え、別(べつ)に序次(じょじ)を為(な)すこと左(さ)の如(ごと)し。

2010年10月14日木曜日

GIMPを使ってフォトレタッチ - 2.3.1 ステータスバーの倍率を使用したズーム

2.3 画像のズーム

「画像のズーム」は,画像のサイズを変更するのはなく,作業ウィンドウ上でのみ画像の拡大・縮小を行います。画像のズームには,いくつかの方法があります。

2.3.1 ステータスバーの倍率を使用したズーム

  1. 作業ウィンドウ下部にあるステータスバーの「倍率」ボックスの「▼」印をクリックします。
  2. 変更したい「倍率」を選択します。選択された倍率に従って画像が拡大あるいは縮小されます。

また,倍率ボックスの数値部分に直接倍率を入力することも可能です。その場合は,数値を半角で入力後,「Enter」キーを押してください。

2010年10月13日水曜日

DD3種 - 1.1.5 電流計と分流器

1.1.5 電流計と分流器


電流計は測定したいところに直列に接続する。

電流計の測定範囲を拡大するためには、電流計に対して並列に抵抗Rs(これを分流器という)を接続する。電流計の内部抵抗をr、測定する電流をI、電流計の最大測定電流をI0 とすると、拡大される電流の倍率n は次式で表される。

LaTeX2e 入門教室-2.4.5 文書クラスのオプション

2.4.5 文書クラスのオプション

これまでのサンプルでは,文書クラスのみを指定していましたが,文書クラスには,スタイルを詳細に決めるクラスオプションを指定することができます。クラスオプション指定の書式は次のようになります。

\documentclass[オプション]{文書クラス}

指定できるオプションには,多くの種類がありますが,主なものを以下の掲載しておきます。また,複数のオプションを指定する場合には,各オプションをカンマ「,」で区切って指定します。

文字サイズのオプション
[10pt、11pt、12pt]
本文のフォントサイズを指定します。デフォルトは,10ptになります。jsarticle と jsbook の場合は,9pt,10pt,11pt,12pt,14pt,17pt,21pt,25pt,30pt,36pt,43pt が指定可能です。
段組みのオプション
[onecolumn、twocolumn]
onecolumn の場合は1段組,twocolumn の場合は2段組になります。デフォルトは,onecolumn になります。
偶数・奇数ページのオプション
[oneside、twoside]
oneside の場合は,すべてのページが同じレイアウトで出力されます。twoside の場合は,両面印刷を考慮して,偶数ページと奇数ページで異なるレイアウトで出力されます。book,jbook,jsbook の各クラスでは twoside がデフォルトになり,その他の文書クラスでは oneside がデフォルトになります。
ページタイトルのオプション
[titlepage、notitlepage]
titlepage の場合は,表紙を独立したページとして出力します。一方,notitlepage の場合は,表紙を独立したページにしません。book,jbook,jsbookクラスとreport,jreportクラスでは, titlepageがデフォルト,article,jarticle,jsarticleクラスでは notitlepage がデフォルトになります。

上記のオプション以外にも用紙サイズや用紙の向きを変更するオプションもありますが,これらを有効にするためには,コマンドラインからの変換処理が必要になり,若干複雑な操作になります。これらについては,もう少し,LaTeX2e での文書作成に慣れてから説明したいと思います。では,以下にオプションを指定した場合を例示しておきます。

\documentclass[12pt]{jsbook}   \documentclass[12pt,twocolumn]{jsbook}

2010年10月11日月曜日

ホームページを作ろう - 1.8 XHTMLをHTMLにしてみよう

1.8 XHTMLをHTMLにしてみよう

HITP 文書ライブラリ Web版のホームページの基礎(1.XHTML編)に「1.8 XHTMLをHTMLにしてみよう」を追加しました。

1.8 XHTMLをHTMLにしてみよう」では,XHTML 1.0 から HTML 4.01 に変更する方法を説明していますが,特に HTML 4.01 を意識する必要がなければ,読み飛ばしてもらっても結構です。

ただ,「1.8.2 コメント」の部分だけは,XHTML 1.0 でも重要なので,以下に再掲しておきます。

1.8.2 コメント

XHTML、HTML共通でコメントを記述することができる。コメントは、注釈のことで、単なるただし書きでありブラウザ上には表示されない。コメントは、以下の書式で記述する。

<!-- ここにコメントを記述する -->

このとき注意することは、コメント部分に「--」を記述しないことだ。要は、2つ以上の連続したマイナス記号を記述しないように注意しよう。

2010年10月8日金曜日

GIMPを使ってフォトレタッチ - 2.2 サンプル画像の読み込み

2.2 サンプル画像の読み込み

ここでは,大きさ1600ピクセル×1200ピクセルのサンプル画像を使います。まずは,このサンプル画像をGIMP で読み込む方法を説明します。


  1. メニューバー「ファイル-開く」を選択するか,ショートカット「Ctrl+O」を操作します。

  2. 「画像を開く」ダイアログが表示されるので,開きたい画像(ここでは,sample.jpg)を選択し,最後に「開く」ボタンをクリックします。

以上の操作で,サンプル画像を読み込みます。読み込まれた画像は,「作業ウィンドウ」に表示されます。

2010年10月7日木曜日

GIMPを使ってフォトレタッチ-2.1 GIMPの画面構成

2.拡大と縮小

最初のフォトレタッチは,GIMP による「拡大と縮小」です。
まずは,GIMP の画面構成を覚えましょう。

2.1 GIMP の画面構成

GIMP を起動すると,つぎのような3種類のウィンドウが表示されます。実際に画像を扱うウィンドウは中央の「作業ウィンドウ」になります。また,フォトレタッチをするための各種の道具は,左側の「ツールボックスウィンドウ」があり,その下部には,選択したツールの詳細設定を行う「ツールオプションウィンドウ」があります。さらに,「レイヤー,チャンネル,パス,ブラシ,パターン,グラデーション」など多くの機能が右側にタブ形式の独立したウィンドウとして集められています。これからいろいろな操作を説明していきますが,ウィンドウが分かれているので,どのウィンドウを操作するのか迷いやすいので気をつけてください。

     

2010年10月6日水曜日

DD3種-1.1.4 電圧計と倍率器

1.1.4 電圧計と倍率器


電圧計は測定する2点間に並列に接続する。

電圧計の測定範囲を拡大するためには、電圧計に対して直列に抵抗 Rm(これを倍率器という)を接続する。電圧計の内部抵抗を r、測定する電圧を V 、電圧計の最大測定電圧を V0 とすると、拡大される電圧の倍率 m は次式で表される。

2010年10月5日火曜日

ホームページを作ろう - 閑話休題(その1)

閑話休題(その1)

今回は,XHTMLを学習する上で,参考になるサイトをご紹介します。

ただ、参考になるサイトは,星の数ほどあるので,実際には,気に入ったものを探してもらうのが一番なんでしょうけど,そのための手がかりとなるサイトを中心にいくつかを紹介します。

まずは,仕様書関連。

最初は本家(英語)のサイト
XHTML™ 1.0 The Extensible HyperText Markup Language (Second Edition)
http://www.w3.org/TR/2002/REC-xhtml1-20020801/

次は,それを邦訳したものを2点
XHTML™ 1.0: 拡張可能ハイパーテキストマークアップ言語
http://www.doraneko.org/webauth/xhtml10/20000126/Overview.html

XHTML™ 1.0 The Extensible HyperText Markup Language (Second Edition)
http://msugai.fc2web.com/web/W3C/xhtml1SE/Cover.html

すでにHTMLを知っている人は,こちらを参考にしてみては?
XHTMLの書き方と留意点
http://www.kanzaki.com/docs/html/xhtml1.html

さらに,Web標準ということに着眼したサイトとして
CYBER@GARDEN
http://www.cybergarden.net/

さあ,ここらあたりを手がかりに「ホームページを作ろう」で,実際に作ってみては如何ですか?

2010年10月4日月曜日

LaTeX2e入門教室-2.4.4 空白の取り扱いと改行・改ページ

2.4.4 空白の取り扱いと改行・改ページ

例として,以下のような本文について考えてみます。
¥begin{document}
あいうえお かきくけこ

あいうえお かきくけこ
¥end{document}

この例では,2つの段落がありますが,1つ目の段落のソースでは,「あいうえお」と「かきくけこ」の間を1文字の半角空白で区切っています。また,2つ目の段落では,8文字の半角空白を2つの文字列の間に入れています。実は,この2つの段落を変換すると,「あいうえお」と「かきくけこ」の間を1文字の半角空白で区切った同じ文字列として表示されます。
あいうえお かきくけこ
あいうえお かきくけこ
つまり,ソース中の連続した半角空白はすべて1文字の半角空白と見なされます。なお,全角空白は独立した1文字として他の全角文字と同様に取り扱われます。

もし,2文字以上の半角空白をそれぞれ表示したい場合は,半角空白の前に記号「\」を付加します。
あいうえお \ \ \ \ \ \ \ かきくけこ
このようにすれば,それぞれ独立した半角空白文字として出力されます。
あいうえお        かきくけこ
つぎに改行のルールについて説明します。次の例を見てください。
\begin{document}
あいうえおかきくけこ

あいうえお
かきくけこ

abcdefg hijklmn

abcdefg
hijklmn
\end{document}
1番目の段落では,「あいうえお」と「かきくけこ」を連続して記述しています。2番目の段落では,「あいうえお」の後に改行して,「かきくけこ」と記述しています。このようなソース中の「改行」は基本的に無視されます。ただし,空行は段落の区切りの意味になるので,注意してください。

ソース中の改行は基本的に無視され,変換結果では,「改行」されません。つまり,1つ目の段落と2つ目の段落は同じ出力になります。ただし,基本的に無視と書いたのには,訳があります。完全に無視されるのは,行末が「全角文字」の場合だけです。すなわち,行末が半角文字の場合は,完全な無視ではなく,1文字の半角空白と見なされます。つまり,出力結果は,次のようになります。
あいうえおかきくけこ
あいうえおかきくけこ
abcdefg hijklmn
abcdefg hijklmn
では,強制的に改行を行うためには,どのようにすれば良いのでしょうか。強制的改行は「\\」で行います。
\begin{document}
あいうえおかきくけこ

あいうえお\\
かきくけこ
\end{document}
この例の場合,1つ目の段落として「あいうえおかきくけこ」を表示し,2番目の段落の1行目として「あいうえお」,2行目として「かきくけこ」を表示します。
 あいうえおかきくけこ
 あいうえお
かきくけこ
さらに次の例を見てみましょう。
\begin{document}
1つ目の段落\\

2つ目の段落
\end{document}
この例の場合,1つ目の段落の最後に強制改行「\\」が記述してあり,その後に「空行」,すなわち,段落区切りの改行を出力後,2つ目の段落を出力することになります。つまり,段落間に1行空きができることになります。
1つ目の段落

2つ目の段落
このとき,記号「\\」の記述位置に注意しなければなりません。
\begin{document}
1つ目の段落
\\
2つ目の段落
\end{document}
この場合,1つ目の段落と2つ目の段落の間に強制改行「\\」があるので,強制的に改行されますが,空行が存在しないので,あくまでの1つの段落内での強制改行となり,別々の段落とは認識されません。
 1つ目の段落
2つ目の段落
では,最後に強制改ページの方法について説明します。長い本文の場合,ページは自動的に改ページされますが,ある特定の位置で強制的に改ページさせたい場合は,コマンド「\newpage」を記述します。
\begin{document}
1ページ目
\newpage
ここから新しいページ
\end{document}
このサンプルの場合,文字列「1ページ目」を出力後,改ページされ,文字列「ここから新しいページ」が次のページの最初の段落として出力されます。

2010年10月2日土曜日

GIMP を使ってフォトレタッチ-1.GIMP のダウンロード&インストール

GIMP を使ってフォトレタッチ

1.GIMP のダウンロード&インストール

GIMP は,フォトレタッチツールと呼ばれるソフトウェアです。GIMP で簡単なフォトレタッチをしてみましょう。

1.1 GIMP の簡単な解説
参考資料
GIMPユーザーズマニュアル(日本語版)
http://www.geocities.jp/gimpfile/gum_jp/index.html
GIMPについての詳しい説明は,参考資料の「GIMPユーザーズマニュアル(日本語版)」を見て頂きたいと思います。その中でも,GIMP がどのようなソフトウェアか?ということを知りたければ,そのマニュアル中の次の項目をご覧ください。
第1章 ギンプとは
http://www.geocities.jp/gimpfile/gum_jp/1.html
要するにGIMPは,フォトレタッチツールと呼ばれている種類のソフトウェアに分類されます。この「フォトレタッチツール」という言葉については,Wikipediaより引用したものを挙げておきます。
フォトレタッチツール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
写真修整の目的に特化したビットマップ画像(ラスターイメージ)を編集するグラフィックソフトウェアのことである。 代表的な製品にAdobe PhotoshopやPaint Shop Pro、フリーウェアのものにGIMPなどがある。 従来、暗室や、写真加工用の高価な機材を使わないと行えなかった写真加工・合成・修整を、そのままコンピュータ上でシミュレーションできるようにしたため、フォトレタッチツールと呼ばれる。 また、こうしたソフトを使って行う写真修整のことをフォトレタッチと呼ぶ。

1.2 GIMPのダウンロード(Windows編)
GIMP のダウンロードは,以下の手順で行います(ここではバージョン2.6.10の場合を例示しています)。
  1. gimp公式サイト(http://www.gimp.org/)のページから「Download」ボタンをクリックします。


  2. 「Download GIMP 2.6.10」をクリックします(画面は,GIMP 2.6.10の場合)。

  3. 「GTK+ and GIMP installers for Windows」をクリックします。

  4. 「Download NOW!」ボタンをクリックします。

  5. セキュリティ警告が表示された場合は,「保存」ボタンをクリックします。

  6. 「名前を付けて保存ダイアログ」が表示されるので,適当な場所を選んで,最後に「保存」ボタンをクリックします。しばらくすると,ダウンロードが開始されるので,ダウンロードが完了するまで待ちます。

以上で,GIMPのダウンロードが終わりました。次は,GIMP のインストールです。

1.3 GIMPのインストール(Windows編)
  1. ダウンロードしたファイルを実行します。

  2. セキュリティ警告が出た場合は,そのまま「実行」ボタンをクリックします。

  3. インストール開始画面が表示されるので,「Next」ボタンをクリックします。

  4. ライセンス画面が表示されるので,そのまま「Next」ボタンをクリックします。

  5. インストール開始準備画面が表示されるので,「Install Now」ボタンをクリックしてインストールを開始します。

  6. インストール中の画面が表示されるので,そのまましばらく待ちます。

  7. インストール完了画面が表示されたならば,最後に「Finish」ボタンをクリックします。
以上で,GIMP のインストールが終了しました。最後に確認として,デスクトップ上に新しく追加された「GIMP2」のアイコンを使ってGIMPを起動します。最初の起動には,少し時間がかかります。しばらく待って正常に起動できていれば,インストールが成功したことになります。

では,次回からは,実際にGIMPを使ってみましょう。

2010年10月1日金曜日

ホームページを作ろう-pectinの使い方(1)

pectin の使い方(1)

pectin はXML,XHTML,CSSなどWebページ制作を行うためのテキストエディタです。つまり,文字,文書を入力するということに関しての基本操作はメモ帳やワープロなどと同じです。

ここでは、次のソースを新規に作成する場合を例に pectin の基礎操作について説明します。

なお、説明画面はMac上のpectinを例示してありますが,画面デザインが若干異なるだけで,操作はWindows,Mac,Linuxともに共通です。
<!DOCTYPE html
PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<meta content="text/html; charset=UTF-8"
http-equiv="Content-Type" />
<title>とにかく作ろう</title>
</head>
<body>
<p>初めてのWebページ</p>
</body>
</html>
  1. pectin の起動
    pectin をインストールしたフォルダ内にある「pectin.jar」をダブルクリックします。Windows でもしうまく起動できない場合は,Java がインストールされているか?、あるいはプログラムの関連付けがJavaに関連づけられているか?を中心に確認してみてください。

  2. 新規文書の作成
    新規文書を作成する場合,最初にツールバーの左端にある「新規作成アイコン」をクリックするか,メニューバーから「ファイル-新規作成」を選択するか,ショートカット「Ctrl+N」(Mac の場合は,Ctrlキーの代わりにcommandキーを使用)を操作します。

  3. テンプレートの挿入
    次に新規Webページのひな形(テンプレート)を挿入します。まずは、左側のパネル(この部分を「XMLカタログ」と呼びます)の「テンプレート」部分をダブルクリックするか,「テンプレート」の前の記号をクリックします。すると,基本テンプレートが3種類表示されます。

    今回は,もっとも基本となる「XHTML 1.0 基本」をダブルクリックします。すると,白紙だった新規文書に新たにテンプレートが挿入され,カーソルは,最後の行の末尾に位置付けられます。

  4. 不要な行の削除
    今回は不要となる行を選択します。選択方法は,メモ帳やワープロと同じです(キーボード操作ならば「Shift+矢印」で選択します)。
    行を選択後,「deleteキー」をクリックするか,メニューバーから「編集-カット」を選択するか,ショートカット「Ctrl+X」を操作します。

  5. title要素の記述
    title要素の記述を「とにかく作ろう」に変更します。

  6. body要素内のp要素の記述 p要素の記述には,いくつかの方法があります。

    • 方法1
      タグも含めてすべてキーボードから入力します。慣れてくると,案外,この方法が一番早い場合もあります。
    • 方法2
      XMLカタログを利用してタグを先に入力する方法です。
      この方法では,タグを挿入したい位置にカーソルを移動し,その後,XMLカタログの「ブロックレベル要素」を展開(ブロックレベル要素をダブルクリック)し,その中から「p」をダブルクリックします。
      p要素の開始タグと終了タグが挿入され,開始タグの直後にカーソルが位置付けされます。



    • 方法3
      p要素の内容を先に入力して,その後,XMLカタログを利用してタグを挿入する方法です。まずは,内容となるテキストを先に入力して,入力したテキストを選択します。

      テキストを選択後,方法2と同様にして,XMLカタログの「p」をダブルクリックします。すると,選択したテキストの前後に開始タグと終了タグが挿入され,開始タグの直後にカーソルが位置付けされます。

    実際には,どの方法でも構いませんし,要素によって使い分けしてもいいと思います。
  7. 完成したソースの新規保存
    ソースが完成したならば,それを「新規保存」します。まずは,メニューバー「ファイル-名前を付けて保存」を選択するか,ショートカット「Shift+Ctrl+S」を操作します。
    保存ダイアログが表示されるので,保存したいフォルダを選択後,ファイル名を入力し,エンコーディング(新規保存の場合は,UTF-8がデフォルト)を選択します。そして最後に「保存」ボタンをクリックします。

最後に,保存したファイルを再び編集する場合のファイル読み込み方法について説明します。ファイルを読み込む場合は,pectin を起動後,ツールーバーの左端から2番目の「ファイルを開く」アイコンをクリックするか,メニューバー「ファイル-ファイルを開く」を選択するか,あるいはショートカット「Ctrl+O」を操作します。
すると,「ファイルを開く」ダイアログが表示されるので,読み込みたいファイルを選択後,「開く」ボタンをクリックします。なお,ファイル開く場合,デフォルトエンコーディングは「UTF-8」となっていますから,エンコーディングが異なる場合は,そのエンコーディングを選択してから,「開く」ボタンをクリックします。
そして,編集後,ファイルを上書き保存する場合は,ツールバーの左端から3番目の「上書き保存」アイコンをクリックするか,メニューバー「ファイル-上書き保存」を選択するか,あるいはショートカット「Ctrl+S」を操作します。