2010年11月15日月曜日

古典を読もう - 大學(伝之六章)

古典を読もう - 大學(伝之六章)

古典を読もう - 大學の七回目は、「伝之六章」(第六章)です。



傳之六章

原 文


所謂。誠其意者。毋自欺也。如惡惡臭如好好色。此之謂自謙。故君子必愼其獨也。

小人閒居爲不善。無所不至。見君子而后厭然揜其不善。而著其善。人之視己如見其肺肝。然則何益矣。此謂誠於中形於外。故君子必愼其獨也。

曾子曰。十目所視。十手所指。其嚴乎。

富潤屋。德潤身。心廣體胖。故君子必誠其意。

右傳之六章。釋誠意。


読 み

(でん)の六章(ろくしょう)

所謂(いわゆる)、其(そ)の意(い)を誠(まこと)にすとは、自(みずか)ら欺(あざむ)くこと毋(なか)れ。悪臭(あくしゅう)を悪(にく)むが如(ごと)く、好色(こうしょく)を好(この)むが如(ごと)し。此(こ)れ之(これ)を自(みずか)ら謙(こころよ)しと謂(い)う。故(ゆえ)に君子(くんし)は必(かなら)ずその独(ひと)りを慎(つつし)むなり。

小人(しょうじん)間居(かんきょ)して不善(ふぜん)を為(な)すこと、至(いた)らざる所(ところ)(な)し。君子(くんし)を見(み)て而(しか)る后(のち)に厭然(えんぜん)として其(そ)の不善(ふぜん)を揜(おお)いて、其(そ)の善(ぜん)を著(あらわ)せども、人(ひと)の己(おのれ)を視(み)ることは其(そ)の肺肝(はいかん)を見(み)るが如(ごと)し。然(しか)らば則(すなわ)ち何(なん)の益(えき)かあらん。此(こ)れを中(うち)に誠(まこと)あれば外(そと)に形(あらわ)ると謂(い)う。故(ゆえ)に君子(くんし)は必(かなら)ず其(そ)の独(ひと)りを慎(つつし)むなり。

曽子(そうし)の曰(いわ)く、「十目(じゅうもく)の視(み)る所(ところ)、十手(じゅっしゅ)の指(さ)す所(ところ)、其(そ)れ厳(げん)なるかな」と。

(とみ)は屋(おく)を潤(うるお)し、徳(とく)は身(み)を潤(うるお)す。心(こころ)(ひろ)くして体(たい)(ゆた)かなり。故(ゆえ)に君子(くんし)は必(かなら)ず其(そ)の意(い)を誠(まこと)にす。

(みぎ)(でん)の六章(ろくしょう)は、意(い)を誠(まこと)にすることを釈(と)く。

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