2010年10月25日月曜日

LaTeX2e 入門教室 - 2.5.2 見出しの作成

2.5.2 見出しの作成

ここでは,見出しの作成方法について説明します。

まずは,例文の構造を見出しを中心に見てみると,つぎのようになります。

LaTeX2e 入門教室

1. 導 入

1.1 LaTeX2e とは何ですか?

1.2 LaTeX2e で何ができるのですか?

1.3 LaTeX2e のインストール

1.3.1 インストールパッケージのダウンロード

1.3.2 インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置

1.3.3 pTeX のインストール

1.3.4 Ghostscript のインストール

1.3.5 dviout for Windows のインストール

1.3.6 GSviewのインストール

1.3.7 フォントの設定

1.3.8 動作確認

2. 文書作成の概要

2.1 タイプセット

2.2 コマンド

2.3 LaTeX2e 文書の書き方

2.3.1 文書クラス

2.3.2 document環境

2.3.3 プリアンブル

2.3.4 コマンド記述上の注意点

2.4 簡単な文書作成の実例

2.4.1 作成に使う例文

2.4.2 LaTeX2e 文書の枠組みの作成

2.4.3 本文の作成

2.4.4 空白の取り扱いと改行・改ページ

2.4.5 文書クラスのオプション


まずは,この見出し部分のみを「jsarticle」で作成してみましょう。LaTeX2e のソースは,つぎのようになります。
¥documentclass{jsarticle}
%表題
¥title{¥LaTeXe 入門教室}
¥author{}
¥date{}
%以下本文
¥begin{document}
¥maketitle
¥section{導 入}
¥subsection{LaTeX2e とは何ですか?}
¥subsection{LaTeX2e で何ができるのですか?}
¥subsection{LaTeX2e のインストール}
¥subsubsection{インストールパッケージのダウンロード}
¥subsubsection{インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置}
¥subsubsection{pTeX のインストール}
¥subsubsection{Ghostscript のインストール}
¥subsubsection{dviout for Windows のインストール}
¥subsubsection{GSviewのインストール}
¥subsubsection{フォントの設定}
¥subsubsection{動作確認}
¥section{文書作成の概要}
¥subsection{タイプセット}
¥subsection{コマンド}
¥subsection{LaTeX2e 文書の書き方}
¥subsubsection{文書クラス}
¥subsubsection{document環境}
¥subsubsection{プリアンブル}
¥subsubsection{コマンド記述上の注意点}
¥subsection{簡単な文書作成の実例}
¥subsubsection{作成に使う例文}
¥subsubsection{LaTeX2e 文書の枠組みの作成}
¥subsubsection{本文の作成}
¥subsubsection{空白の取り扱いと改行・改ページ}
¥subsubsection{文書クラスのオプション}
¥end{document}

見出しを文書構造として分類してみる,つぎのようになります。
LaTeX2e 入門教室 ーーーーー 表題
 │
 ├導 入                    節見出し
 │ ├LaTeX2e とは何ですか?           小節見出し
 │ ├LaTeX2e で何ができるのですか?         小節見出し
 │ └LaTeX2e のインストール             小節見出し
 │   ├インストールパッケージのダウンロード       小々節見出し
 │   ├インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置  小々節見出し
 │   ├pTeX のインストール               小々節見出し
 │   ├Ghostscript のインストール            小々節見出し
 │   ├dviout for Windows のインストール        小々節見出し
 │   ├GSview のインストール              小々節見出し
 │   ├フォントの設定                  小々節見出し
 │   └動作確認                     小々節見出し
 │
 └文書作成の概要               節見出し
   ├タイプセット                小節見出し
   ├コマンド                  小節見出し
   ├LaTeX2e 文書の書き方            小節見出し
   │ ├文書クラス                 小々節見出し
   │ ├document環境                小々節見出し
   │ ├プリアンブル                小々節見出し
   │ └コマンド記述上の注意点           小々節見出し
   └簡単な文書作成の実例            小節見出し
     ├作成に使う例文               小々節見出し
     ├LaTeX2e 文書の枠組みの作成         小々節見出し
     ├本文の作成                 小々節見出し
     ├空白の取り扱いと改行・改ページ       小々節見出し
     └文書クラスのオプション           小々節見出し

この文書構造と先のソースを比較してみると,表題はプリアンブル部の¥titleコマンド,節見出しは¥sectionコマンド,小節見出しは¥subsectionコマンド,小々節見出しは¥subsubsectionコマンドでそれぞれ記述することが分かると思います。

このソースをタイプセットした結果は,つぎのようになります。

では,ここで文書クラスを「jreport」に変更して,タイプセットしてみましょう。出力結果は,つぎのようになります。

見出し番号がおかしくなっていることに気づいたでしょうか?見出しの番号は,原稿に含める必要はありません。LaTeX2e の内部にカウンタが用意してあり,それによって自動的に付番されるからです。ところが,文書クラスによって使用するコマンドに違いがあるため,先の例のようにおかしくなることがあります。

では,「jreport」で正しく見出し番号が出力されるようにソースを修正してみましょう。

¥documentclass{jreport}
%表題
¥title{¥LaTeXe 入門教室}
¥author{}
¥date{}
%以下本文
¥begin{document}
¥maketitle
¥chapter{導 入}
¥section{LaTeX2e とは何ですか?}
¥section{LaTeX2e で何ができるのですか?}
¥section{LaTeX2e のインストール}
¥subsection{インストールパッケージのダウンロード}
¥subsection{インストールパッケージの解凍とディレクトリ配置}
¥subsection{pTeX のインストール}
¥subsection{Ghostscript のインストール}
¥subsection{dviout for Windows のインストール}
¥subsection{GSviewのインストール}
¥subsection{フォントの設定}
¥subsection{動作確認}
¥chapter{文書作成の概要}
¥section{タイプセット}
¥section{コマンド}
¥section{LaTeX2e 文書の書き方}
¥subsection{文書クラス}
¥subsection{document環境}
¥subsection{プリアンブル}
¥subsection{コマンド記述上の注意点}
¥section{簡単な文書作成の実例}
¥subsection{作成に使う例文}
¥subsection{LaTeX2e 文書の枠組みの作成}
¥subsection{本文の作成}
¥subsection{空白の取り扱いと改行・改ページ}
¥subsection{文書クラスのオプション}
¥end{document}

「jreport」文書クラスでは,¥chapterコマンドで章見出しを作成し,その中の細項目に節見出し(¥sectionコマンド),小節見出し(¥subsectionコマンド)を記述します。このソースの出力結果は,つぎのようになります。

「jreport」文書クラスで指定した¥chapterコマンドは,「jsbook」文書クラスでも使うことができますが,「jsarticle」では,指定できません。また,「jsarticle」文書クラスでは¥subsubsectionコマンドに見出し番号がつきましたが,「jreport及びjsbook」文書クラスでは,見出し番号は付きません。

このように使用する文書クラスに応じて,見出しを使い分ける必要があります。表に見出しコマンドと文書クラスの関係をまとめてみました。大きく分けて考えると,「article,jarticle,jsarticle」文書クラスは,「節見出し(¥sectionコマンド)」から使い始めて,それ以外の文書クラスでは,「章見出し(¥chapterコマンド)」から使い始めるようにします。また,「部見出し(¥partコマンド)」は,必要があれば使いますが,必要なければ記述しないことも可能です。なお,段落見出し(¥paragraphコマンド)と小段落見出し(¥subparagraphコマンド)には,いずれの文書クラスを指定しても見出し番号は付番されません。

コマンド書式文書クラス
articlejarticlejsarticlereport
book
jreport
jbook
jsbook
¥part{部見出し}
Part I 形式

第I部 形式

第I部 形式

Part I 形式

第I部 形式

第I部 形式
¥chapter{章見出し}×××
Chapter 1 形式

第1章 形式

第1章 形式
¥section{節見出し}
¥subsection{小節見出し}
¥subsubsection{小々節見出し}
番号なし

番号なし

番号なし
¥paragraph{段落見出し}
■印付き

■印付き
¥subparagraph{小段落見出し}
インデント表示

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